テーマ:自動車・交通(1690)
カテゴリ:自動車
日産自動車の唐突な社長交代は、トカゲの尻尾作りか? 高い目標の達成可能性が薄くなり、切ることのできる尻尾(責任者)を自ら作ったのかもしれない。 EV(電気自動車)の普及目標が達成できなかったゴーン氏は、傍目には何らかの責任をとったようにみえなかった。 これからも、失敗、計画未達の責任を取ることはないのだろう。 【日産自動車】 米国集中投資の“危険な賭け” 週刊ダイヤモンド編集部 2017年3月17日 DIAMOND online 着実にシェアを拡大させているにもかかわらず「販売の質」が劣化している米国事業。 頼みの新興国でも、工場稼働率の低迷にあえぐ。 カルロス・ゴーン氏の後を継ぐ西川廣人新社長の宿題は山積している。 (「週刊ダイヤモンド」編集部 山本 輝) 「次の中期経営計画は、新社長主導で実行するという強い意思表示になるよね」。 唐突な社長交代を受けて、日産自動車のある幹部はそうつぶやいた。 今春に控える日産の次期中期経営計画の発表。 4月に社長兼CEO(最高経営責任者)に就任する西川廣人副会長の基本路線は、従来のカルロス・ゴーン氏の方針をそのまま踏襲する形になりそうだ。 だが、既に大きな壁にぶち当たっている。 世界シェア8%と売上高営業利益率8%を目標にした、現在の中期経営計画「パワー88」は、未達となるのが確実だ。 販売台数の拡大と利益率向上という二兎を追う難しさが浮き彫りとなっているのだ。 米国での販売台数だけを見れば好調そのものである。 2013年から16年までで40万台の増加という飛躍的な成長を遂げている。 現状の市場シェアは約9%であり、17年3月期の目標シェア10%に到達しそうな勢いだ。 しかし、利益目標と現状は大きく乖離している。 17年3月期第3四半期累計での北米の営業利益は、1697億円となり、前年同期比で42%減と大きく落ち込んだ。 その主因は、増加の一途をたどるインセンティブ(販売奨励金。自動車メーカーが販売店に支払う値引き原資)にある。 …(略)… 米国での自動車販売は日本の多くの自動車メーカーの大きな利益の源泉。 シェア、台数で語られることが多いが、実は内容に大きな差があった。 日産はテネシー工場を建設するなどして早くから米国に進出していたが、販売手法も米国流で、売れなくなると多額のインセンティブを出し、フリートセールスを強化してきた。 個人リースの車両残価を高く設定し、リース料を下げて台数を稼ぐ手法も多用してきた。 日本にも「マツダ地獄」という言葉があったが、新車で安く売った車の中古車価格は低下し、ブランドイメージは低下する。 フリート、リースから大量の中古車が供給される。 日産はインセンティブに頼る傾向が強く、ホンダは少なかった。 ホンダもトヨタもフリートの比率は日産より低い。 かくして安物ブランドとなった日産とは別に、収益確保のため高級ブランドとしてインフィニティが必要になった。 日産が元BMWのチーフデザイナーをヘッドハント! 2017年3月16日 Get Navi 日産は中国の生産体制の強化で先行し、2016年は日系の新車販売のトップとなった。 だが、ブラジル、インドネシアではそう上手くいかなかった。 ブラジルでは2014年にレセンデ工場開設(車両20万台、エンジン20万基)。 特にブラジルは実質GDPが2015年から低下、米ドルベースの名目GCPは2011年以降急減と非常に厳しい状況。 インドネシアでは、2014年に第2工場(車両15万台)を開設し、2017年9月、エンジン工場(9万6千基)が生産開始予定。 だが、台数の頼みの綱、ダットサンブランドは所期の販売目標に達していない。 大規模な生産ラインでは他社の車種の委託生産も容易ではない。 伝統的に東南アジアでブランドイメージが高い三菱ブランドに頼る程度では、競争が激しい新興国での復活は困難。 日産車、ダットサン車に三菱のエンブレムをつけるバッジエンジニアリングという手はある。 「仏ルノーに排ガス不正」報道 2017年3月16日 会社四季報 ONLINE 近いうちに中国、インド、インドネシアが自動車の排気ガス規制を大幅に強化し、EVでの対応が必須となれば、日産にチャンスがあるかもしれない。 科学に疎いエコノミストたちの空想と異なり、耐久性があり、快適で経済的なEVの開発・製造は容易ではない。 いずこの国も現地生産を義務付けるだろう。 テスラと組むパナソニック、または中国企業と交渉か 2016年8月8日 engadget 日本版
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最終更新日
2018年12月12日 08時27分14秒
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