カテゴリ:環境・自然災害
タンカー「宝運丸」(2591トン)は関空島に燃料 を荷揚げし、9月3日午後1時10分ごろに離岸。 1時30分ごろ、連絡橋の南約2.2kmの位置で錨泊。 9月4日午後1時40分ごろ、関西空港と対岸を結ぶ 連絡橋に強風に流された宝雲丸が衝突。 連絡橋の南側道路が水平方向に最大約4mずれた。 道路を支える橋脚も数メートル押し込まれ、連絡 橋下部の鉄道部分にも約50cmの横ずれが発生した。 【台風21号】 業務上過失往来危険容疑視野に捜査へ 2018年9月11日 産経ニュース …(略)… 海上保安庁大阪湾海上交通センターは同1時以降、 2度にわたって船舶電話で「走錨している可能性が ある」と宝運丸に注意喚起。 宝運丸はエンジンをかけ、連絡橋と反対側に進む ことで衝突を避けようとしたが、たえきれなかった。 関空周辺では「走錨」が過去にも相次いでおり、 同庁は関空島に座礁する恐れがあるとして、荒天・ 台風時には「関空島から原則3マイル(約5・5 キロ)以上離れた場所」への避難を呼びかけていた。 船長はこれを把握していたが、運航会社に対し 「紀伊山地や関空島の陰になって強風を防ぐことが でき、最適な場所と判断した」と説明したという。 3マイル以上離れた場所への避難に法的義務はない が、同庁関西空港海上保安航空基地は、避難していれ ば事故を防げた可能性があると判断。 すでに船長や乗組員の事情聴取を始め、停泊位置に 関する判断の妥当性などを調べている。 …(略)… 強風時に岸の近くで錨泊することの危険性、走錨が 起こる危険性を、タンカーの船長は知っていなければ ならない。 船は積荷を降ろした後で喫水も高く、より風の影響 を受けやすくなっていた。 宝運丸を運航する「鶴見サンマリン」は停泊地につ いて、「関空島の近くは風を防ぎやすい海域で、海底 も粘土質でいかりがかかりやすいと考えた。水深も浅 い方がいかりが安定するため、5.5キロ以上離れた場所 は逆に危険だと船長が判断した」と説明。 船長の過失責任が問われている。 風速20m/s以上でも沖合い避難に値する強風だ。 「勢力が強い」台風は風速30m/s以上(32.7-43.7)。 なぜ、関空島の近くに「錨泊」して平気だと判断し たのだろう?
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