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2019/07/12(金)16:00

塩漬けおじさんにならない為に

生活、家族、仕事(339)

​​​​​​​        ​​ “塩漬け”おじさんとは、“組織への塩漬け”になったおじさんが、定年後再就職しても“塩が抜けない”様子をいう言葉。 キャリアを買われての再就職であったが、自分の心の中にある習慣を変えることができず、人間関係に躓き、半年後に出社拒否になり、1年持たずに辞めてしまったおじさんの話が下記の記事。        ​​​“塩漬け”おじさんが​定年後再就職で失敗する理由河合 薫 健康社会学者(Ph.D.)2019年7月2日 日経ビジネス電子版 今回は「塩漬け」について考えてみる。 といっても美味(おい)しいらっきょうの塩漬けやら、白菜の塩漬けの作り方について書こうってわけではありませぬ。 “組織への塩漬け”である。 「お恥ずかしながら、私、この歳になって出社拒否になってしまって。だらしないですよね」 こう切り出した男性は某大手企業の元常務。 63歳で定年となり、8カ月後に再就職。これまでのキャリアを買われての就職だったそうだ。  …(略)…        ​​分かっていたけれど環境変化に対応できない 私みたいなのを、“塩が抜けない”って言い方をするらしいです(苦笑)。 自分では社外との人間関係があるし、趣味だってある。 タコつぼ人間になっているなんて自覚は皆無でした。 でも、実際は40年過ごした組織で、しっかり塩漬けになっていたんです。 幸い子どもも自立してますし、家のローンもないので、今は色々と勉強しています。 そろそろ動き出さなきゃなぁと思っているので、同じ轍(てつ)を踏まないよう、次は一兵卒として再々就職先探しを始めるつもりです」  …(略)…        ​​ 「だっからだめなんだ」的な論調は、この手のおじさんを評した文章にありがち。 河合氏はありがたいことに塩漬けにならない予防法、日頃から心がけることを述べている。 以下に抜粋したアドバイスは、定年前、役職が上位だった人ほど有効に思える。  …(略)…        ​​ 時には「これってどうやるのかね?」と周りに問い、時には「ありがとう」と感謝し、時には「すみません」と頭を下げる。 そういった基本的でシンプルかつ、顔の見えるコミュニケーションにより、周りの信頼感が熟成され、適応を手助けしてくれるに違いない。 「結果を出さなきゃ」と前向きな気持ちがあると、つい自分の存在意義を示したくなるのが人間の性癖だが、急がば回れ。1年、いや2年たったときに「あなたに来てもらってよかった」と1人でも言ってくれる人がいたらもうけもんだ!くらいの気持ちで、人間関係作りに専念したほうがいい。 実はこういった小さなアクションを、現役、すなわち定年になる前からできるようになっておくと、案外スムーズに適応が加速する。 専門用語でいうところの「予期的社会化」、平たくいうと「準備運動」である。 新入社員の準備運動が「キャリア準備」なのに対し、再就職者のそれは「コミュニケーションの仕方の再認識」。 組織社会化は組織に入る前から始まっていて、準備運動をどれだけ入念にやっていたかで、適応できるかどうかが左右されるのである。  …(略)…        ​​ 新入社員は当たり前にできても、それを要求してきたであろう定年後再雇用の者にはハードルが高い。 笑顔、感謝の言葉はどんな立場でも大事なはずなのだが……。 地位、キャリア、プライドがあればこそ、一兵卒になるのは難しいようだ。 再就職は甘くない。​​​​​​​

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