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2019/11/01(金)06:00

台風19号による甚大な被害…度重なる苦難から蘇った「箱根登山鉄道」

環境・自然災害(107)

​​​  台風19号は日本各地に大きな被害をもたらした。 住居の被害も大きいが、産業である観光地も大きな被害を受けている。 紅葉シーズンは、バス会社、山岳鉄道の秋の重要な稼ぎ時。 被災による稼ぐどころか、復旧・復興が喫緊の課題となった。                 ​​​​紅葉シーズン、「早く復旧を」​=登山電車、温泉配管も寸断-観光地打撃・台風19号2019/10/19 時事通信 台風19号による記録的な大雨は、秋の行楽シーズンを迎えた各地の観光地にも深い爪痕を残した。 土砂崩れで観光客の足となる鉄道が寸断され、配管の破損で温泉を供給できないホテルも。 予約のキャンセルも相次いでいるといい、紅葉の見頃を控え、打撃が広がっている。 東京都心から近い温泉街として人気の神奈川県箱根町では、箱根湯本-強羅間を結ぶ箱根登山電車が寸断され、復旧の見通しが立っていない。運行会社は振り替えバスを運行して急場をしのぐ。 同社が管理する配管が壊れ、契約する周辺のホテルや旅館が温泉の供給を受けられない状態も続く。 強羅地区のホテル担当者は「これからが紅葉シーズンなので痛い。鉄道も配管も早く復旧してほしい」と頭を抱える。  ― 引用終り ―​                ​​​ 箱根登山鉄道の年内復旧は「ない」とみられている。 鉄道の輸送力は大きいので、観光に与える影響は大きい。  箱根登山鉄道株式会社の本社は、神奈川県小田原市。 小田急グループの鉄道会社。 資本金1億円。 1900年、全線電化。 1919年、鉄道線 箱根湯本駅 - 強羅駅間開業。 1928年、(旧)箱根登山鉄道株式会社設立(現在の小田急箱根ホールディングス株式会社)。 箱根登山バスは別会社となっている。  箱根登山鉄道は経営難、連続する災難から蘇った。 今度も見違えるような変身を遂げて、より魅力的な姿で蘇ってほしい。                 ​​ 【連続する災難】 出典:Wikipedia 苦しい経営が続いている小田原電気鉄道に追い討ちをかけるように、災難が連続した。 1923年2月1日深夜には小田原市内の本社社屋が全焼する事態が発生、電気鉄道になってからの資料などが焼失してしまった。 その後は仮社屋で業務を行なっていたが、同年9月1日には関東大震災が発生し、建造物はほとんどが倒壊し、軌道も歪曲や埋没などで破壊されるなど、軌道線・鉄道線・電力事業ともに甚大な被害を蒙り、「再起不能なり」とまで報道される惨状であった。 この地震での被害総額は、当時の金額で約150万円にも上った。 翌年から復旧工事が開始され、1924年7月9日には軌道線が全線で運行を再開、同年12月24日には登山電車も運行を再開、ケーブルカーも翌1925年3月に復旧した。 なお、この復旧を機に、軌道線の軌間を1,372mmから1,435mmに変更しているが、これは焼失した路面電車の代わりに登山電車を軌道線に走らせるという意図もあった。 さらに、震災の被害から復帰した後の1926年1月16日には、小涌谷を発車した電車が速度制御を失い脱線転覆するという事故が発生した。 短期間に3度もの災難が襲った格好となり、これら一連の事件や事故の被害総額は当時の金額にして300万円にも上るものとなり、創立以来最大の経営危機に陥った。  ― 引用終り ―​                 ​​​ 地の利に恵まれた箱根は、投資して復旧・復興する価値がすぐに見いだせる。 国内の僻地、人口減少地域では、観光が雇用面での重要産業であることも多い。 観光が復旧・復興しなければ、雇用が失われ、住民の生活が復旧・復興できなくなる。                 ​​​災害後の観光地の現状は?​北海道と岡山県の観光推進組織の担当者にツーリズムEXPO会場で聞いてきた2018年9月24日 トラベルボイス 観光産業ニュース​​​​​​​​​​

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