テーマ:自衛隊(127)
カテゴリ:組織自壊・ブラック企業
オーナー経営者が多いコンビニエンスストアは、「本部の店舗指導員」の指導下にある。 「オーナー=一国一城の主」の構図が幻想であることは、これまで再々語られてきた。 コンビニ・チェーンの「店舗指導員」は、業界最大手のセブン-イレブン・ジャパン(SEJ)ではOFC(オペレーション・フィールド・カウンセラー)、ファミリーマートとローソンではSV(スーパーバイザー)と呼ばれる。 オリエンタルランドでも偉そうにしているスーパーバイザーを昔はよく見かけた。 コンビニ本部の店舗指導員が ダイヤモンド編集部 岡田悟 2020.3.4 DIAMOND online …(略)… ノルマを課され加盟店に仕入れを要求 本部の社長も認める本部社員の重圧 その一端を示すのが、昨年SEJで問題になったOFCによるおでんの無断発注だ。 SEJを始めコンビニ大手の本部は表向き、商品の仕入れや発注の権限は、独立した事業者である加盟店オーナーにあり、OFCやSVはそのカウンセリングやアドバイスをすると説明する。 ところがその裏で、加盟店の売上高やキャンペーン商品の仕入れ額や個数が前年の数字を超えるよう、OFCやSVは厳しいノルマを課される。 SEJの永松文彦社長も無断発注の原因として「(OFCが)数字に追われてプレッシャーがあった」と認めているほどだ。 ファミマでも1月、SVによる無断発注が明らかになり、本部が謝罪した。 OFCやSVたちはこうしたノルマに追われるあまり、無断発注のほか、「仕入れを増やさなければ契約違反」などと加盟店を恫喝するかのような文書を出すといった行為に及ぶケースもある。 販売期限が迫った食品を大量に仕入れて売れ残り、廃棄することになっても、仕入れ原価の大半は加盟店の負担となる半面、本部の負担は極めて小さい。 すなわち、本部が在庫や廃棄リスクを加盟店に押し付けながら販売機会を最大化できる仕組みで、無理な仕入れをさせたOFCやSVは加盟店の反感を買うことになる。 店舗指導員は 「ノルマを押し付ける“トルーパー”」 同業以外の転職市場では「未経験」扱い その反面、OFCやSVは小売業の知識を磨く機会が、コンビニ以外の小売業と比べて少ないと指摘されている。 あるセブン-イレブンのベテランオーナーは、「私の担当OFCは在庫回転率の概念すら理解していない。自分の頭で考えず、上から課されたノルマを加盟店に押し付けてくるだけ。映画『スターウォーズ』に出てくるストームトルーパー(銀河帝国軍の機動歩兵)のような存在だ」と手厳しい。 上記のように在庫や廃棄リスクを加盟店に付け回す仕組みでは、在庫回転率を学ぶ動機がまず生まれないのだろう。 そんな“トルーパー”たちが転職市場でどのように見なされるのかというと、「OFCやSVは、個人の課題解決能力がない職種とみなされ、同業以外では未経験扱いになる」(前出の転職コンサルタント)。 なぜか。 OFCやSVは厳しいノルマを課されてはいるが、これは長年にわたって築き上げられた“仕組み”の中での業務に過ぎない。 例えば小売業界のコンサルタント業に転じようにも、在庫回転率を覚えることはもちろんのこと、顧客の動向や従業員の教育、販売する品目や立地など、業種によって一様ではない。 加盟店オーナーをなだめすかし、場合によっては恫喝までしてノルマを達成してきたOFCやSVたちが、混沌とした環境から筋道を立てて解決策を見出せるノウハウを有している人材とは評価されないというのだ。 ― 引用終り ― 在庫回転率を知らない愚か者の評価は別として、考え方、目標を押し付けるばかりでは、コンサルタントにはなれないことは確かだ。 それにしてもOFC、SVをストーム・トルーパーに例えたのは見事。 SEJが自衛隊上がりの人々を多数雇っていたことを知ってのことだろう。 鈴木体制崩壊でも変わらない …セブン-イレブンのブラック体質は トップ直属の特殊部隊も 2016.06.04 LITERA 『セブン-イレブン 鈴木敏文帝国崩壊の深層』
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最終更新日
2020年03月23日 16時00分07秒
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