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2020/05/02(土)16:00

タワーマンション購入はハイリスク投資

経済(440)

​​ タワーマンション(タワマン)の定義はない。 不動産経済研究所では20階建て以上のマンションを超高層マンションとして、分譲用に供給された戸数について集計している。 それによれば、首都圏(1都3県)で2004年以降18年までの15年間に供給された超高層マンションは累計で599棟、18万5803戸。 首都圏で供給されたマンション戸数(80万1686戸)の、なんと4戸に1戸が、タワマンとなる。 タワマンは「ありふれたもの」となった。  そして都市の武漢肺炎の感染拡大で「集住」が危険な感触を帯びている。     ​​​​エリート共働き夫婦の末路​「タワマンを買った人は五輪後本当の地獄を見る」2020年3月6日 プレジデントオンライン     ​​ 記事中のリスクをまとめる。■雨漏り―この「潮と風と揺れ」は意外に曲者だ。 コンクリートの継ぎ目や窓枠の目地には元来コーキング剤などが充填されているが、経年とともに劣化する。 タワマンのとりわけ湾岸エリアはその度合いが通常のマンションなどとは比べものにならないほど激しいのだ。 強風によって吹きつけられる潮はコーキング剤の劣化を早め、小さな揺れの連続は亀裂を促進させるからだ。 タワマンは、高層であるために修繕にあたって足場を組むことすらできない。 したがって雨漏りが起きても、必要な修繕を施せずに放置状態が続くことになる。 タワマンで窓枠等から浸水する被害に悩まされている住戸が多いのはこうした要因によるものといわれている。■外部の修繕工事が困難、高コスト―外壁の修繕には足場が組めないために、屋上からゴンドラをつりさげての工事になるが、湾岸部で高層建物ともなれば、上空は常に風が強く、作業日は限られ工期は通常マンションの数倍かかるといわれる。―■非常用発電装置が高価格―タワマンでは大地震等での停電に備え、非常用発電装置が備えられている。 いざというとき安心の設備であるがこれも経年劣化が激しい。 築15年から20年程度で交換するにあたっては、一基数千万円程度の負担となる。 しかもメンテナンスをしっかりと施さないと、その「いざ」というときに役に立たない。     ​​■高速エレベーターの維持・更新コスト―タワマンに装備されているエレベーターは、超高速のもので、高性能であるぶん、更新工事をする場合、大変な金額となる。     ​​​タワーマンションが「欠点だらけ」​なことに庶民は気づかない鈴木 雄二2019.10.17 幻冬舎 GOLD ONLINE     ​​ 資産価値が下がらない、目減りが少ないとしてタワマンを購入すると、維持するだけで多額の維持・更新費用(管理費、修繕積立金)が必要となる。 歳月が過ぎ大規模修繕が必要になると、積立金と別途修繕費用が必要となることが想定され、その分相対的に資産価値が下がる。 また、ありふれた存在となったタワマンが中古となり、地の利がない場合、また、日本の経済力が著しく衰えた場合、取引価格が低下して、資産価値が下がる。 居住者が減り、投資的な所有者が多く残った場合、越後湯沢に多いリゾートマンション(リゾマン)と同様の未来がみえる。     ​​​​数十万円の「格安リゾートマンション」​ を絶対に買ってはいけない理由​=姫野秀喜2017年2月7日 MONEY VOICE​​​

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