テーマ:中国&台湾(3299)
カテゴリ:中国、台湾
経済による「帝国主義的」侵略をすすめる一方、中国人民解放軍はこの40年、本格的な対外戦争はしていない。 ベトナムとの国境紛争に手を出して、その熱さ(=実戦経験豊富なベトナム軍の反撃)のあまり、すぐに手を引っ込めたぐらいだ。 天安門事件で国内の民主化勢力鎮圧に出動したことは、中国共産党の最大の汚点となっている。 実戦を経験することなく、体制の現代化に努める日々だった。 要員を約400万人から約200万人に陸軍を中心削減、軍事費を増やしてハイテク化、装備の現代化を進めた。 労働力の創出と敷地の民需転用などで、経済の底上げをする役割を果たしてきたという。 NEWSポストセブン 2020年6月7日 中国人民解放軍は今年夏、国産第1号の航空母艦「山東」と中国軍初の空母である「遼寧」のいずれかを中心とする陸海空軍合同の大規模軍事演習を海南島沖の南シナ海で実施することを明らかにした。南シナ海の覇権をかけた、米軍との戦いを前提とした演習で、台湾侵攻作戦も演習の目的の一つとなっている。香港の英字紙『サウスチャイナ・モーニング・ポスト』が北京の中国軍事筋の話として報じた。 一部には「中国軍が8月に海南島沖の南シナ海で、台湾が実効支配する東沙諸島の奪取を想定した大規模な上陸演習を計画している」と報じるメディアもある。たが、同筋はサウス紙に対して、「中国軍は南シナ海で8つの人工島を建設し、軍事基地化しており、中国軍にとって東沙諸島は地政学的な重要性はない。演習の目的はあくまでも米軍に対抗するためだ」と指摘している。 中国軍は今年5月、渤海湾で陸海空3軍の合同軍事演習を実施したが、8月の海南島沖での訓練の目的はなにか。それは戦闘機や軍艦、ミサイルなどのすべての軍事兵器の海洋での破壊力をテストし、熱帯海域での戦闘準備と戦闘能力を試すたことだという。想定しているのは台湾侵攻作戦とともに、南シナ海で遭遇した米空母打撃群との戦闘だ。 訓練に参加する中国軍部隊は南シナ海上で台湾が実効支配する東沙諸島の近海を通過するが、中国軍の狙いは東沙諸島ではないとみられる。なぜならば、東沙諸島に駐留する台湾軍はわずか200人なので、中国軍が「山東」などの空母打撃群を擁してまで、このような小さな島を奪取する意味がないからだ。 それに、同諸島の台湾軍には戦闘機すら配備しておらず、中国軍が本気で東沙諸島を攻撃しようと思えば、いつでも台湾軍を全滅に追い込むことができるからだという。 中国軍は南シナ海に8つの人工的な軍事基地を建設し、滑走路を整備して戦闘機を多数配置したり、ミサイル発射基地を建設するなど、軍事力を増強している。これは南シナ海に空母打撃群を派遣して、中国をけん制しようとする米軍の「航行の自由作戦」に対抗するためだろう。 ― 引用終り ― 人民解放軍は、中国共産党の強軍路線により経済力の拡大以上の速度で軍事力を増強させてきた。 陸軍中心から、空軍、海軍、サイバー軍の装備、体制の拡充に努めた。 今日、中国経済の低迷、軍事技術の限界、国民体力の低下などにより、軍事力の増強・拡大限界は迎えている。 それを象徴する事態が5隻目以降の空母建造計画の凍結だ。 単独で十分な防御力を有しない空母単艦では、巨大で高価な標的にしか過ぎない。 イージス艦、潜水艦を配備する空母打撃群としての艦隊運用しなければならず、巨額の費用が必要となる。 艦載機は短距離で離陸することから、比出力が高く耐久性に優れた製造に高度な技術の集積が必須のエンジンが必要となる。 そして運用する兵員は、練度が高いことはもちろん、モラルの高い技術者が必要。 これらの要素のどれが欠けても、空母の運用は、投入する費用に見合ったものとならない。 人民解放軍 徴兵検査「不合格率57%」の影 忍び寄る一人っ子政策と急成長の“後遺症” 北村 豊 2017年9月1日 ここのところの中国人民解放軍の示威的行動の数々は、内政の不満を逸らし「一帯一路」に向けさせる意図の他、米国の軍事力に到底及ばない現実を知った、人民解放軍幹部の焦りを感じる。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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