テーマ:石油・石炭製品(24)
カテゴリ:経済
第二次世界大戦後からOPECが支配権を握る1970年代まで、石油の生産をほぼ独占した石油メジャー7社をギリシア神話に登場するプレイアデス七姉妹になぞらえて「セブン・シスターズ」と呼んだ。 1 スタンダードオイルニュージャージー(後のエッソ石油、その後1999年にモービルと合併しエクソンモービル) 2 ロイヤル・ダッチ・シェル(オランダ60%、英国40% ) 3 アングロペルシャ石油会社(後のBP) 5 スタンダードオイルカリフォルニア(後のシェブロン) 6 ガルフ石油(後のシェブロン、一部はBP) 7 テキサコ(後のシェブロン) 石油メジャーの影響力の衰えた1990年代以降、7社は合理化を推進し、合併・統合を繰り返した。 その結果7社は、エクソンモービル、シェブロン、BP、ロイヤル・ダッチ・シェルの4社に統合された。 日本国内のガソリンの需要は乗用車の燃費改善やエコカー普及、スモール化の影響で、2004年度の6148万キロリットルをピークに減少を続けている。 販売量の減少にともに石油元売り各社の統合がすすめられた。 また、資源エネルギー庁のデータによると、日本国内の給油所は、ピークの1994年の6万か所から2019年3月末時点で約3万か所と、約25年間で給油所の数は半減した。 シェルが消え去ることで、過去の石油メジャー系のガソリンスタンドを見ることがなくなる。 「シェル」の看板もついに... 「エッソ」「モービル」に続き、 2020年8月22日 J-CASTニュース / 日本でも長年にわたり親しまれた貝殻マークのシェルのガソリンスタンドが、国内から姿を消すことになる。 旧昭和シェル石油と2019年4月に経営統合した出光興産は、出光とシェルに分かれている現行のガソリンスタンドのブランドを2021年4月から「apollostation(アポロステーション)」に統一することになった。 「アポロ」に統一 出光興産は旧昭和シェルとの経営統合後も正式名称は出光興産で変わらないが、CMなどでは「トレードネーム」として「出光昭和シェル」を名乗っている。 出光はギリシャ・ローマ神話の太陽神「アポロ」をモチーフとする赤いアポロマーク、シェルは黄色の貝殻マークのガソリンスタンドで親しまれてきた。 このため出光昭和シェルを名乗っても、ユーザーとしては両社が経営統合したという実感は乏しかった。 しかし今回、出光興産は「2019年4月に統合新社が誕生して以来、一連の経営統合プロセスに目処がついた」として、7月にコーポレートブランドを新たなアポロマークと小文字の「idemitsu」に刷新した。 さらに出光興産は既存の出光とシェルの両ブランドのカードの相互乗り入れが可能となるよう手続きを進めている。 それが完了する2021年4月から全面的にスタンドをアポロステーションに統一するのだという。 国内でシェルのガソリンスタンドがなくなることは、日本市場で外資系の石油元売りが展開する有名ガソリンスタンドが消滅することを意味する。 …(略)… 1980年代に20社近くあった日本の石油元売りは、1990年代から2000年代にかけて再編が進み、現在はエネオスHD、出光興産、コスモ石油、キグナス石油、太陽石油の5社に集約された。 出光興産は経営統合に当たり、大株主だった英蘭ロイヤル・ダッチ・シェルから昭和シェル石油の株式を取得している。 国内のガソリンスタンドを出光ブランドに統一することで、シェルの看板や商品は名実ともに国内から消えることになる。 ― 引用終わり ―
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最終更新日
2020年09月04日 06時00分10秒
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