カテゴリ:経済
2020年10月21日、石油大手のエクソンモービルのダレン・ウッズCEOは、従業員宛てのメールで、米国とカナダの従業員規模見直しが完了「間近」で、人員削減を発表する見通しと明らかにした。 工業の生産活動は停滞、自動車の販売は低下、航空会社は危篤状態で、石油の需要は低下している。 発電は再生可能エネルギー利用に置き換えられ、自動車が目前。 航空機、船舶も電動化へのアプローチが続けられている。 環境問題から脱プラスチックの動きもすすむ。 途上国の工業化の進展、GDPの拡大で著増すると思われた石油需要は、回復の見込みがない。 By Reuters Staff 2020年10月22日 ロイター 米石油大手エクソンモービルのダレン・ウッズ最高経営責任者(CEO)は21日、従業員宛てのメールで、米国とカナダの従業員規模見直しが完了「間近」で、人員削減を発表する見通しだと明らかにした。 人員削減は今春に打ち出した、会社としての機能の刷新と競争力強化に向けた計画の一環だと説明。 営業経費は目標より10億ドル多く削減し、設備投資の削減目標も100億ドル超過達成しているが、新型コロナウイルスの世界的流行で原油需要は約20%減少し、石油事業に「壊滅的な影響」を与えたと強調した。 …(略)… エクソンは今年の原油価格急落への対応で他社に後れを取っており、赤字と150億ドルの年間配当支払いで悪化したバランスシートを補強するために230億ドルの借り入れを行っている。 英・オランダ系石油大手ロイヤル・ダッチ・シェルと英BPは全従業員の最大15%の削減を発表しており、米シェブロンは従業員に新たなポストに応募するよう要請した。 ― 引用終り ― 自動車の電動化で燃料油の需要が減少する中、石油業界は石油化学分野に活路を見いだし、同分野への投資を拡大していたが、ここに脱プラスチック化が待ったをかけた。 産油国サウジアラビアの国営石油会社、サウジアラムコも事業多角化をすすめ、2019年3月、石油化学大手のサウジアラビア基礎産業公社(SABIC)の過半数株式を取得することで合意した。 また、世界の化学事業に数十億ドルを追加投資する方針を示していた。 コロナ禍で世界の石油需要はピークを迎えたとみられている。 2020年以降、石油産業と産油国で「脱石油」の取組がすすめられる。 10月21日、サウジアラビアは人工知能(AI)分野で先駆的な立場を築くことを狙った「データAI国家戦略(NSDAI)」を発表した。 脱石油でエネルギー源に原子力発電を求めるのは、中国、インドなどの新興国。 国民の意向、次世代の負担の増加を考慮することなく「原子力政策」にしがみつく日本は、社会福祉が乏しい新興国に相応しい振る舞い。 「日本は貧しいのだから仕方がない」という発想は、日中戦争、日米戦争開戦時と全く変わりがない。 伝統を重んじる文化・感性は、コロナ禍を機に変化をみせてくれるだろうか? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020年11月04日 06時00分08秒
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