テーマ:緑茶の世界(12)
カテゴリ:経済
カテキンの抗酸化作用、テアニンの抗ストレス作用などで緑茶は再評価されている。 日本一の産地は、復権ではなく、禅譲(?)しつつある。静岡茶は鹿児島に生産量では勝っているが、産出額で首位を譲るという、少々情けない結果となった。 「お茶」戦争が激化! 産出額で鹿児島が初の首位 生産量も縮まる差に、どうする静岡 2021年5月6日 J-CAST会社ウォッチ 茶の「生産」日本一の座をめぐる争いが激化している。 日本最大の茶所と言われてきた静岡県が2019年の茶の産出額で初めて鹿児島県に抜かれたのだ。生産量ではかろうじて静岡県が日本一を守っているが、両県の差は年々縮まっており、今後の順位争いは一段と熱を帯びそうだ。 首位陥落! 静岡県の歴史的な敗北 農林水産省が2021年3月に発表した農業産出額の統計によると、19年の茶の産出額は静岡県が251億円だったのに対し、鹿児島県は252億円と、クビ差で「奪首」を果たした。鹿児島は前年比13.1%減だったものの、静岡が18.5%減と大きく落ち込んだため、逆転した。統計が残る1967年以降、静岡の首位陥落は初めてといい、まさに歴史的な敗北となった。 他方、農水省が産出額とは別に発表している荒茶(茶畑で摘んだ茶葉を乾物状態まで加工したもの)の生産量では、静岡が首位をキープしている。19年は静岡2万9500トン、鹿児島2万8000トン、20年も静岡2万5200トン、鹿児島2万3900トンだった。 ただ、かつては静岡が鹿児島を数万トン上回っていたことを考えると、20年はわずか1300トンまで差を縮めた鹿児島県の追い込みの激しさが目立つ結果になった。 静岡が苦戦している大きな理由は、茶畑の環境や高齢化などによる担い手不足とされる。静岡の茶畑は山間地が多く、急斜面などもあって機械を導入できない立地が少なくない。このため、より多くの人手が必要になる。しかし若い担い手は少なく、高齢者だけで細々と続けたり、後継者不足から栽培の継続を断念したりする農家も多いという。 これに対し、鹿児島では広大で平らな土地が多く、機械化に適している。実際、経営規模の拡大が年々進んでおり、農水省によれば、2015年時点で農家1戸あたりの栽培面積は静岡の1.3ヘクタールに対し、鹿児島は3倍以上の4.3ヘクタールにのぼる。鹿児島の規模は茶の主要生産県の中でも飛び抜けて大きく、効率的といえる。 鹿児島「茶」支えるペットボトル需要 一方で、茶の飲み方は近年、急速に変化している。「若い世代を中心に、お茶は急須で入れるのではなく、ペットボトルで飲むものだという人が増えている」(流通関係者)という状況だ。こうしたなか、ペットボトル飲料を製造するメーカーにとっては、安定した品質の茶葉を大量に仕入れることが重要となっており、鹿児島産を大量購入するメーカーが増加。こうした環境の変化が鹿児島の茶栽培を盛り立てているといえる。
― 引用終り ― 農業・観光県の鹿児島県は、産地偽装が問題になって、鹿児島産が表にでるようになった。宇治茶や狭山茶ではなく、知覧茶として売るようになったからだ。落花生も千葉ではなく、鹿児島産で売るようになった。鹿児島・黒豚、大隅牛もブランド化に成功した。 生産者の高齢化と後継者不足は、鹿児島もいっしょだが、都会が遠く、他の産業が盛んではない点が、鹿児島の農業には幸いしているかも知れない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2021年05月11日 16時00分05秒
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