P-1哨戒機 航空自衛隊岐阜基地で滑走路を逸脱
9月7日午後4時ごろ、航空自衛隊岐阜基地(岐阜県各務原市)で、航空自衛隊に納入前検査中の P-1 哨戒機が滑走路を逸脱した。 海上自衛隊隊員と防衛省の職員との合計10人が搭乗しており海上自衛隊のパイロットが操縦していた。 国土交通省は、事故につながりかねない重大インシデントに認定し、運輸安全委員会は航空事故調査官4人の派遣を決定した。 航空自衛隊岐阜基地で航空機が滑走路を逸脱けが人の情報なし2021年9月7日 NHK 7日午後、岐阜県にある航空自衛隊の基地で航空機が着陸直後に滑走路を逸脱しました。 この機体は自衛隊に納入される予定の哨戒機で、点検のための飛行が行われていたということで、防衛装備庁などが詳しい状況を調べています。 防衛装備庁によりますと、7日午後4時ごろ、岐阜県各務原市にある航空自衛隊岐阜基地で、航空機が着陸直後に滑走路を逸脱し、脇の芝生の上で止まりました。 NHKのヘリコプターが上空から撮影した映像では、機体の後方、数十メートルにわたって線を描くように土の部分が見えていて、機体が芝生と接触しながら進んだあと、止まったように見えます。 ― 引用終り ― 岐阜基地 岐阜基地は岐阜県各務原市那加官有地無番地に所在し、飛行開発実験団を擁する航空自衛隊の基地、軍用飛行場。 1917年に陸軍の各務原陸軍飛行場として開設された国内に現存する日本最古の飛行場。 県内唯一の航空管制・無線保安設備を設けた飛行場で、防衛装備庁の岐阜試験場もある。 川崎重工業岐阜工場(航空機製造工場)が基地に隣接している。 P-1哨戒機 P-1は、P-3C哨戒機の後継として防衛省技術研究本部と川崎重工業が開発し、川崎重工業が製造、海上自衛隊が保有・運用するターボファンエンジン4発の固定翼機。 初飛行は、2007年9月28日、運用開始は2013年3月29日。 同時期に開発されたC-2輸送機とコックピット風防、主翼外翼、水平尾翼、統合表示機、慣性航法装置、飛行制御計算機、APU、衝突防止灯、脚揚降システムコントロールユニットを共通化し、機体重量比で約25パーセントが共通部品、搭載システムでは品目数で約75パーセントが共通の装備とした。これにより開発費が250億円削減できた。 操縦系統は光ファイバーを使用したフライ・バイ・ライト (FBL) 方式。FBLの採用は実用機としては世界初。 2013年5月13日、川崎重工業が太平洋上で社内飛行試験の際、計器動作確認のため高度約10000mから約8000mへ急降下させた後、エンジン出力を急激に下げながら飛行姿勢を立て直したところ燃焼が不安定になり全エンジンが停止した。 直後の手動再起動により機能回復し緊急着陸した。 2013年10月22日、防衛省は該当エンジンに改修を施し10月23日より飛行を再開すると発表。 エンジンはIHIが製造する国産 F7-IHI-10 ターボファンエンジン。 省燃費・低騒音のF7は、離陸時推力が1基あたり約60kN(約6.1トン)、バイパス比は8.2:1。 P-1では島嶼哨戒地域への到達時間短縮、低高度飛行での騒音軽減、任務時の生存性向上のため4発装備とした。 諸 元乗員: 11名全長: 38.0m 全高: 12.1m 翼幅: 35.4m最大離陸重量: 79,700kg動力: IHI F7-IHI-10 ターボファンエンジン 推力:6120kg × 4 性 能最大速度: 996km/h=M0.81 (538ノット)巡航速度: 833km/h=M0.68 (450ノット)航続距離: 8,000km (4,320nmi)実用上昇限度: 13,520m (44,200ft) 武 装空対艦ミサイル、短魚雷、対潜爆弾など9,000kg(20,000lb)以上