尼僧の窓辺から

2007/09/06(木)08:36

田んぼの稲がところどころに黄味がかって、一層豊かに見え始めた。全体一色よりもこの時期の混じり具合が身に馴染むような気がする。 ようやく旅のリズムに慣れきて爽やかな朝を迎えた。すでに辺りは明るくなっていたけれど、この薄い空色と雲の層が美しい。広々として、電柱もちっとも障らない。 昨夜は少々本にはまり過ぎたような気がする。 心療内科の医師と患者のやりとりを読み、一冊終えた。しかしそのうちに、自分が心身症に思えてきたのだ。 すでに、前進から停滞へ。 今思うに、手も足も五官も働かせずにじっとしていたからかもしれない。ほんの数時間のことである。 強迫観念に取り付かれたら思い込みが激しいひと程苦しいというのも、少しわかるような気がした。 初めてのことだ。  そして恐ろしいのは、仮にでも自分は病気だったんだと認めたことで、悪いのは私ではない、病気なんだと責任を転嫁して安堵したことだ。 幻想世界を描くことを楽しみだしたら、はまりやすい性質だと懸念する。 いつのまにか眠りについていたらしい。よかった。 さてさて。太陽の下、今日もたくさん歩こう。

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