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尼僧の窓辺から

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2007.09.23
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 吐く息の白い、夜です。
 それでも東京からのお客様をお迎えして、里名物の篝火を焚いておりました。この時期になると、庭の床机の上に毛布持参で集まります。
 立体的に、炎からの音や匂いも届きますが、暖も頂戴いたします。側の一基はどんどんと木を入れました。

 ぱちぱちとはじく音。宙を巻いて広がる火の粉。まるで生き物のようです。
 
今日は花火の原点を思いました。たいした娯楽もなかった時代に、あの花火を生み出した方がきっとあるのでしょう。ロマンチックだなとふと思いました。

 さて、都会の夜の華を生き抜く女性の来訪でしたが、その炎に導かれて、その方も沈黙のうちに座しておられました。時間の経つごとに少しづつ虚飾がそぎ落とされていくかのようです。普通の素朴な顔に、私にしたらより美しくなっていかれます。

 ぽつりぽつりお話される和尚さんと、音を流しているのに、静けさを増す音楽の在り様。お客様は本来の魂の深い部分に一歩近づかれたのではないでしょうか。普段の生活には到底届かない深みです。そこに至らんがための音楽であり、篝火であり、庭の造りです。
「音があって、なお静か。」
というお話になるほどと思いました。

 大人6人がただ黙って、火の粉を見つめながら時を過ごしました。
 言葉はいりません。
 何もない、それでいてとても豊穣な夏の終わりです。 

 






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Last updated  2007.09.23 23:50:58
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