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尼僧の窓辺から

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2011.04.02
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  4月です。
  一時集っていた仲間たちが、また、おのおのの道に向かって歩き始めます。

  3月の終わりには、四国の歩きお遍路を終えた方が里を訪ねて来られました。その旅の途中に出逢った人々のことをたくさんお話してくださいます。一緒におミカンや純粋なゆず湯もお土産に頂きました。
  宅配が届くようになって、また遠方から心配してくださる方々のお心遣いが食卓に上がります。

  毎日食前には五観の文というお経を唱えておりますが、まったく「彼の来処をはかる」の通りだと思います。一日二食にも慣れ、私たちの体を充分に満たしてくれる食べ物がどこからともやってきて、また一日生かされています。まだまだお役目があるのでしょう。

 共に修行している雲水が、一人、今日大きなリュックを背負って被災地に旅立っていきました。この生かされている全き生命を果たすべく、お坊さんとして何が出来るのか…自問自答しながら、寒空にテントと寝袋を持って出かけていきました。
 ただ傍らでお線香やらおにぎりやら、思いつくだけの準備を手伝わせていただきます。
「寒いから、気をつけて、無理しないで、体を守って。」
と言いたいところですが、和尚様の仰った言葉は違いました。
「びょうびょうと風に吹かれ、孤独の淵に立つんだ。そこでしか本当の目覚めはない。」
と。

  とにかく荒れ野で、ぐちゃぐちゃの現場で大地を拝みたい、あとは何がそこから生まれるかわからない、そんな風に彼は言って出かけていきました。

 見送る里人、おじいさんおばあさんも、背負う荷の重さにびっくりしつつ、合掌なさいました。

  家はあっても、すっかりお店が流されてしまった里人の一人は、まだ被災地に足を向けることが出来ません。自分の中での時を待っているようです。その日まで、もっていけるように簡易竈を作っています。家ではガスや電気に困っているようだから、これを作っていって親戚の家にもあげたい、と。今日は残ったお粥を七輪で温めている彼の姿がありました。

 毎日がスタートです。
 誰も代われない、その人に与えられた使命をそれぞれがこなしている、そんな春の風。それはお互いに感謝です。






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Last updated  2011.04.02 22:38:40
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