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さて、次は山田宗樹『百年法』を読んでいます。 もちろん小説ですが、この地上で不老不死が選択によって可能になる、というとんでもない設定です。しかし途中から法律によって、百年後に安楽死を迎えなければならない、というもの。 まだ上巻の途中ですが、さすが作家だなあと、文章にまとめるのが上手と思う箇所がいくつかありました。
その中で、登場人物の友人が戦場で 真の英雄に出会ったというシーンが出てきます。それを回顧して友人に話して聴かせます。 真の英雄ーー彼の下で戦う兵士たちの目は、恐ろしいほど澄んでいた。そして死を恐れなかった。略 「彼だけにあって、ほかの人間にないもの、それは、圧倒的な自己肯定だ」 「自己肯定?」 「自分のやることは正しいという絶対的な自信」 「 それは、独善ではないのか」 「独善に陥るのは、自分の正しさに中途半端な自信しか持てないからだ。自分の誤りを恐れるあまり、周囲の声に耳を塞ぎ、狭い視野でしか物事を判断しなくなる」 「その男は違うと」 続く…
天上天下唯我独尊と通じるかもしれません。独善でもなく独尊でもない、だけど己の尊さを信じ、他の尊さも徹底して信じているもの 。でも言葉にすると時に傲慢に聞こえたり、凄い自信と呆れられるとか。 でも私が里に出会って、和尚様に出会って感じたのはこれと同じことです。私にとって里が絶対なものになったのは、独善だったでしょうか?いえ、お寺を訪れた人は皆さん、感激して帰られました。素直になればいいのかもしれません。紙一重で。
全く違う本を読んでいても発見がたくさんあって、面白いですね。
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Last updated
2013.10.18 19:48:52
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