~~【再発行】<英語・二刀一流>通信~~
再発行化準備号・April 3, 2009 // 発行者:末次通訳事務所
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<序>皆様、こんにちは!! 末次通訳事務所・末次賢治で御座います。
2004年~数年間、弊社では、二刀流新聞を毎月発行し、
お取引先やご希望者、受講者、恩師となる先生方に広く郵送をして参りましたが、
昨年、経費削減と忙しさにかまけて中断しました。
が、この類の通信や広報は継続に意味がありますので、再開します。
尚、今回は、当時の創刊準備号に少し手を入れまして、弊社のブログにも貼り付けます。
皆様どうぞ、私の形見としていつもこれをご覧下さいませ。
★再発行化にあたりましては、体裁などはあまり考えず、とにかく考えを形にしていこう
(put the idea into shape)と思い、再発行化準備号として、
皆様のご批評を仰ぎたいと思います。 来週から毎週発行する積もりです。
★日本ほど、英語教育が熱心で、一方で、英語の使えない人が多い国は、他にありません。
今回を含め、英語にどう取組むのが良いか、英語の練習方法など私見を述べたいと思います。
<武道(家)として、英語に道を見出す>
★人間はややもすると堕落しがちです。油断すると甘い方向に流れます。私も弱い人間です。
楽をしたい気持ちは強いです。通訳者として日本語・英語の訓練を毎日しなければなりません。
がしかし、楽をしがちな面もあります。
こういう流れの中で、
如何に自己を厳しく律するか?自分の英語に一層の磨きをかけるか?
これを考える時、「武道」或いは、「兵法」という哲学が心をよぎります。
★幸いな事に私は柔道を嗜んでおります。
<よし!武道として英語を捉えよう!武道家として、英語を稽古しよう!
武道家として英語通翻訳業務を展開していこう!>という気持ちを何年も前から
抱いておりました。
英語(通翻訳技術)は武道(スポーツ)と共通点が多いです。例えば以下の点です:
*練習しなければ上達しない点
*心がそのまま表れる点
*思い切って、自分から積極的に創意工夫や展開方法を考えなければならない点
*リズムとスピード、間の取り方
*小手先の技術では通用しない点
*普段の生活の在り方で能力が高まる点 などなど
<英語・二刀一流>
★兵法二天一流を創始した新免武蔵玄信師は、私が崇拝する人物です。
兵法二天一流は、現代も全国各地で受け継がれております。
兵法二天一流は、単なる二刀の操刀技術ではありません。
持合わせている力、状況をフルに活用し、二刀でも、一刀でも(ある時は長剣で、ある時は
短刀で)、徒手空拳でも、又、ある時は、当て身や柔術、手裏剣などの武術武具を用いても、
つまり、その場その場の状況に自然と対応して、相手に対して自在に勝利を収める事を
目的とする兵法です。
技術に表・奥などという秘伝もなく、体の捌き方も特別なものではなく、
平常の身体運用と平常の心構えをします。二天一流の二天には多くの含みがあります。
太刀と小刀、武と文、右と左の技の融合など。
★武道には、右も左もありません。
例えば、柔道では、背負投げが得意の選手は、右からでも左からでもどちらかからでも
状況に応じて、背負投げが出来なければなりません。
腕挫十字固めも、左からでも右からでも、或いは、相手との態勢がどんなものであっても、
どこからでも十字固めに行ける事が真の得意技ですし、
その様に練習しなければなりません。
他の武道や格闘技でも同じことが言える筈です。
翻って、英語会話や英語通翻訳においても、どんな状況下であっても、
その状況に応じて相手と上手くコミュニケーションを取る事、英語で話す事が肝要です。
プロでも中には、「通訳はできるが、翻訳は苦手」とか、
「翻訳はできるが通訳ができない」という人がいます。
が、私見では、「通訳」・「翻訳」は、車の両輪でなければならず、
どちらかしか出来ないというのは、<失格者>と考えております。
どちらの作業も同程度の高い技量で遂行できて初めてプロと言えます。
そこで、<「通訳」/「翻訳」>、<「日本語」/「英語」>の二刀流という意識が、
私が進む英語の道には不可欠であります。
また、武蔵曰く、「武士の法を残らず兵法という。」とあります。
武蔵師は、武人だけでなく、文化人としても多くの実績があります。
多くの水墨画作品を残し、美術史上に独自の地位を確立。
*姫路では3つのお寺で、庭園を作っております。
*彫刻では不動明王の彫り物が重要文化財指定を受け、
*姫路藩・明石城の城下町の都市計画に参画し、城下町の設計をしております。
また、私は名古屋市笠寺の東光寺というお寺で、武蔵直筆の書を拝見した事があります。
それは、9文字くらいの書ですが、上半分は左で、下半分は右で書いた作品と言われており、
確かに、その筆跡がそうなっております。(いずれ写真をつけます)
武蔵は、二刀流の操刀の練習として敢えて両利きで書いたものだと考えております。
また、水墨画を書いたのも、相手を観る訓練の一環であったものと思います。
日常の生活の所作、趣味に至るまで、剣道や兵法と結びつけた、合理精神は、
英語の学習に取り入れるべきものです。最近、武蔵の史実の研究が進み、
その結果、小説・映画でのイメージよりも遥かに素晴らしい武道家だったと結論付けられています。
単に剣道が強いだけでなく、人間として円満な境地にまで自己を高める様に努力した武蔵には
見習う点が多くあります。単に、剣術だけでなくて、<武士が嗜む全ての稽古事、芸道、生活の
諸事於いて、精進する事が武士というものである>、と『五輪書』で定義しております。
武蔵師は、養父から継いだ剣法、『当理流』に更に工夫と改良を加え、「円明流」、更には、
「兵法二天一流」に発展させています。この様な武蔵の考え、哲学こそ、私が考える英語の道の
範となっております。従って、憚りながら、武蔵にあやかり、英語二刀一流と号をつけております。
私は、武道家として英語通翻訳業務を進めていきたいと思っております。
<初めての翻訳>
私が生まれて初めて翻訳をしましたのは、大学生の時です。
京都の佛教大学英文学科に通っておりましたが、
ご縁があり、左京区の一乗寺にある八大神社に伺いました。
一乗寺には、有名な<一乗寺下がり松>があります。
武蔵が吉岡一門と闘った当時の松の木が、一部、その神社に奉納されています。
その由緒を英語に訳したのが初めての翻訳です。
あれから23年くらい経ちますが、私が翻訳し作成した英語の看板は、未だ、松の木の
所に掛けられております。その由緒とは、以下の通りです:
◎『この古木は、慶長9年、剣豪宮本武蔵が吉岡一門と一乗寺下り松にて、
闘った時の当時の松の木の一部である』
●私の訳(大学時)は、
This ancient piece of wood was a section of a pine tree called "Sagari-Matsu"
here in "Ichijoji" around which the splendid swordsman,Musashi Miyamoto fought against the Yoshioka Family, famous for skilled fencers,in 1604 and won the day.
という訳でした。
下がり松は、枝振りがよく、広く張っている松の事ですね。
今であれば、spreading pine tree と訳すのですが。
今でしたらもっと上手く訳せるのですが、現在の私の出発点となるものです。
ご参照まで。
(下の日記につづきます。ご覧下さいね。)
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最終更新日
2009年04月08日 11時04分41秒
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