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カテゴリ:学校法人
学校法人といえば、買収(M&A)などのドロドロした世界と余り関係なさそうにみえます。ところが実際、M&Aはよく行われているのです。
生徒募集のための競争で、校舎建替・増築など過剰投資により借金体質になった学校が、買取られることがよくあります。ところが、学校法人というのは財団の一種で、会社のように持分が存在しません。存在しない持分を買取るというのは、不可能です。では、どのように買収をするのでしょうか?ポイントは、法人の支配者である理事の座を交替することにあります。 では、具体的やり方です。 1)学校法人に買収元が寄附をする (会社から捻出する場合、受配者指定寄附などで非課税措置が使われるケースが多いです) 2)買収先学校法人の理事が寄附金相当額退職金で退職する (一種のゴールデンパラシュートですね。退職所得は、ほとんど税金がかかりません) 3)退職後の理事に、買収元の関係者がなる。 以上のような手順で、支配関係を交替して事実上学校法人の買収は行われます。買収元は資産家などが多く、過剰な借金を一括返済などで圧縮し、資金繰りを改善して経営を立て直します。学校法人は、都心部に不動産をもっていたり、積立預金があるのでそれなりに資産はあります。一旦理事の座を占めれば、ある程度継続的な報酬が確保できるうえ相続対策にもなります。 ・・・・・・とはいえ、通常のデューデリジェンスに加え文部科学省、都道府県学事課などの指導をクリアするノウハウが必要で、かなり高度な部類のM&Aに入ります。みなさんも、母校の先生が急に変わったら注意してみてくださいね(^^ゞ ←ディープな学校法人会計を知りたい人にお薦めの1冊 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006年11月26日 23時59分05秒
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