おとぼけルーキーのめっき2,000,000∞13

(プロジェクト×風にお読み下さい)

がっかりした。
正直びっくりした。

っつーかがっかりした。

朝、起きれなかった。
男は、その日一日の予定が台無しであることを悟った。

昼になった。
古い友人から電話があった。

友「今日サンドームで、俺とテッペーとフリマ出店するで
　　おまえもきてくれ」

男「わかった。行きたくなったら行く」

男はやがて重い腰を上げた。
うなるエンジンはジェームズブラントの透き通る歌声にリンクした。
風呂上りのボブ・ディランの様相を呈した男の髪は風にしなびた。

ついた。
猛吹雪だった。
サンドームはやけに駐車場に車が多かった。

フリマに心躍る男。
入り口に着いた。

‘網レース祭り’

パタパタパタ…
極寒のサンドーム前広場には
こう書かれた旗がむなしくたなびいていた。

男は踵を返した。
即効返した。

近くのＵＳＡに入った。
古い友人たちがいた。
再開を懐かしんだ。

やられた。
やたれたわマジで。

口々に天を仰いだ。

誰だフリマなんてガセとばしやがったのは。
おかげでマリンちゃんに○○円も定期預金してしまった。

俺のバカ。