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カテゴリ:雑感
昨日は、地震について少し書きましたが、知っているようで知らない地震の話を調べてみました。
地震の大きさを表す単位には、震度、マグニチュード(M)、ガル(gal)、カイン(kine)、の4つの単位がよく知られていますね。同じ地震でもそれぞれの単位で表しが内容は異なります。この4つの中で震度、ガル、カインは観測しているその地点での地震の揺れ方(地震動)の大きさを表します。一方、マグニチュードは地震そのものの規模(震源地)を表しています。 震度の計測は、今は機械による計測数値のみを使用しており、人体感覚、被害の程度などは参考にしなくなりました。震度計により連続値の「計測震度」が出力され、これを階級に分ける。地震発生時は、これらの測定地点のピンポイントな震度が発表さています。 日本以外では、加速度計や地震計といった機械のデータも参考にされるが、主に人体感覚や被害の程度などを総合的に勘案して、人が判定しています。日本でも1990年代半ばまでは、気象台の職員が、体感や被害などから判定していたそうです。よく物の壊れ方などから震度何々と言っていた時代ですね。 現在、日本では1996年に修正されたものが使用されており、0から7の10段階(5と6が2段階ずつある)が使用されています。 マグニチュードは、震源から放射された地震波の総エネルギーに関係づけられ、マグニチュードが0.2大きくなるとエネルギーは約2倍、1大きくなるとエネルギーは約32倍に、2大きくなると約1000倍になります。すなわち、M8クラスの地震エネルギーはM6クラスの地震の1000倍と同等のエネルギーがあります。ちなみに広島型の原爆(20kton)は、M6.1に相当するそうです。 ガル(gal)は、観測点での地震の大きさを「加速度」で表わしたものです。地震の揺れによって人や建物に作用した加速度の大きさで揺れの大きさを表わします。兵庫県南部地震では最大800ガルの加速度が生じたとされています。 カイン(kine)は、観測点での地震の大きさを「速度」で表わしたものです。1カインは1秒間に1センチ動いたことを表わします。建物の被害状況はカインの大きさと良く一致することが知られており、最近良く使われるようです。 2000年10月23日に起こった新潟県中越地震では、最大1500ガル、130カインを超える震動を観測。 気象庁の発表する震度(1~4、5弱・強、6弱・強、7)と、ガルは、建物の高さや標高、地盤によっても体感震度が異なるため、厳密には関係がないと言えますが、あえて、おおよその目安を表すと 小地震、中震レベル 震度4・・・40~110程度、4~10カイン 中地震、強震レベル 震度5弱・・・110~240ガル程度、11~20カイン 震度5強・・・240~520ガル程度、20~40カイン 大地震、激震レベル 震度6弱・・・520~830ガル程度、41~70カイン 震度6強・・・830~1500ガル程度、71~99カイン 震度7・・・1500ガル以上、100カイン以上 設備の耐震設計をする場合は、設備の共振周波数と地表面での加速度を使います。だから高層に設置する設備については振れ幅が大きくなるのでそれに応じた応答倍率を加味します。 今は、コンピューターで地震波に対する設備の応答をシュミレーションも出来ますが、これらを検証するため加振装置など実際に地震波を模擬して振らせることもします。 四国の多度津には、世界最大級の大型高性能振動台を有する多度津工学試験所があり、原子力発電所施設の耐震安全性を確認をはじめ、幅広い耐震実験を実施行っています。ぜひ一度見学されると良いですね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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