2020/08/15(土)16:37
昭和天皇の末弟「三笠宮崇仁親王」が日本軍の南京での行為を「虐殺以外の何物でもない」と明言し、歴史修正主義を批判
南京虐殺は慰安婦とならんで歴史修正主義者たちが躍起になって否定にかかっている日本の侵略戦争にかかわる2大テーマの一つである。 南京虐殺とは、日中戦争初期の1937年12月、首都・南京陥落以降に日本軍が行った中国人捕虜や民間人の殺害行為で、中国側が30万人が殺害されたと主張しているのに対し、日本の右派の多くは「大量虐殺ではなく暴動を鎮圧しただけ」「殺害されたのはせいぜい数百人」と主張してきた。安倍政権になると、それはさらにエスカレートし、「そもそも虐殺は存在しなかった」という“マボロシ論”までが跋扈。原田義昭・元環境大臣はじめ、自民党の政治家たちも、南京虐殺を否定するような発言を平気でおこなうようになった。だが、崇仁親王はこうした“数字”の論に対して“むごたらしく殺せば人数は関係ありません”と、はっきりと批判したのだ。さらに同インタビューでは、自身の南京での従軍経験としてこうも述べている。「また、南京の総司令部では、満州にいた日本の部隊の実写映画を見ました。それには、広い野原に中国人の捕虜が、たぶん杭にくくりつけられており、そこに毒ガスが放射されたり、毒ガス弾が発射されたりしていました。ほんとうに目を覆いたくなる場面でした。これこそ虐殺以外の何ものでもないでしょう」
と明確に述べているのだ。
この加害者側の証言は注目に値する。
それらに感情的な反発を繰り返すのではなく、歴史的事実としてきちんと認め、真摯に謝罪しアジアの友人たちと新しい関係を構築するのが、敗戦75年後の世界に生きる私たちに与えられた課題ではあるまいか。
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