カテゴリ:家作り
来週の3月11日(金)は、2011年3月11日に発生した東日本大震災(東北地方太平洋沖地震)から5年目にあたります。
我が家は2008年に一条工務店で免震住宅を建てました。 当時、生きているうちに震度6以上の大地震に遭う人は少ないのだから、しょせん自己満足でしかないと思っていました。 一条の免震装置が働くのは震度5以上で、横浜は震度5だったため、東日本大震災当日は免震架台が少ししか動きませんでした。 近隣の家と同様、とくに被害はありません(熱帯魚水槽の水面が波打って、少しこぼれたくらい)。 それでも、震災時は家にいなかったのですが、「家のことを心配しなくて済む」という効果はありました。 家の耐震性をいくら高めても、家の中が地面と同じように揺れれば、人や物は被害を受けます。 免震は家の中に揺れを伝えない仕組みなので、被害を抑えることが可能です。 「この建物は免震住宅です」プレートには、こんな不思議な一文が書かれています。 「免震住宅は大地震のとき、水平方向に動きます」 地震で動くのは「免震住宅」ではなく、「地面」のはずです。 免震住宅は慣性で元の場所にとどまろうとします。 したがって、「大地震のとき、地面は水平方向に動きますが、免震住宅は動きません」が正しい表現です。 当たり前すぎて、書く必要もないですね。 東日本大震災は、津波被害と、原子力発電のリスク、そして無駄の多い復興事業ばかりが大きく報道されている印象があります。 その中でも、「復興」として津波被害が多かった場所に道や建物を再建しているようですが、大丈夫なのでしょうか? 車が渋滞し、津波から逃げ遅れて亡くなった人も多いので、逃げる手段があっても、いてはいけない場所だと思うのですが。 不謹慎ですが、ポピュラスという古いコンピュータゲームを思い出してしまいます。 神としてプレーヤーは味方のいる土地を盛り上げたり掘り下げたりして平野を増やし、そこに味方が家を建てて繁栄します。 一方で、敵の土地には天災を発生させ、敵側の人が増えるのを妨げたり、減らす必要があります。 天災には地震や洪水が含まれます。 土地の上げ下げはできますが、天災を防ぐすべはないため、地震で家が壊され、洪水で人が溺れ死んでいきます。 土地を盛り上げることで、洪水でおぼれかけている人を救うことも可能ですが、洪水の範囲が広いと救いきれません。 高台を作ってそこに人を住まわせることができれば、あらかじめ洪水で溺れる人を減らすことはできます。 今回の大津波にも耐えられるような津波防潮堤ができる前に、津波被害があった平地を再建するのは、何かおかしいと感じます。 そもそも、田老町の津波防潮堤など、過去の大津波から学んで作ったはずの堤防も不十分でした。 海外からは復興の早さを評価する声もあるようですが、大地震から何年も経って大きな余震が来た例もあります。 どちらかというと、私と同じように、津波対策ができていないのに復興を急ぐことに違和感を感じているのではないかと思います。 いつになるかわからないものの、同じ地域に東日本大震災と同じレベルの大きな地震と津波が再来するはずです。 その時は、津波防潮堤のない低い土地や、津波防潮堤の外側に人がいないことを祈るばかりです。 (関連記事) 東日本大震災(東北地方太平洋沖地震)の思い出 地震と免震住宅の変位計 一条工務店で免震住宅を建てたら、毎年やらないといけない、たった一つのこと 岩手県田老町の津波防潮堤 東日本大震災で一条工務店の免震住宅が全壊したという噂について 地震に強い家 (お知らせ) noahnoah研究所は、2016年2月から"http://ito.o.oo7.jp/nnl/"がメインサイトになります。 これまでの"http://homepage3.nifty.com/nnl/"は、2016年9月29日にサービスが終了します。 また、ミラーサイト"http://freett.com/nnl/"は、2016年3月31日に廃止されます。 お手数ですが、ブックマークを"http://ito.o.oo7.jp/nnl/"に変更してください。 → このnoahnoah研究所のブログ内をGoogleで検索する → noahnoah研究所に戻る → noahnoah研究所掲示板(^o^)に行く → 伊藤@横浜へメールを送る ※このnoahnoah研究所のブログ(http://plaza.rakuten.co.jp/noahnoah/)へのコメント書き込みは、楽天ブログへのログインが必要です。 ※出典元を示していただければ、私に事前許可を得ることなく、画像および文章を引用していただいても構いません。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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2016.03.05 17:49:53
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