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カテゴリ:保健室の一日
テストあけだからかな?今日は来室が多かったー。いや、正確に言うと、レギュラーの来室が多かった。一人あたりの在室時間が長く、終始二人以上の生徒がいる状態で一日が終わった。進路の相談、校外のトラブルの相談、女の子の人間関係の相談、家庭の相談などなど。今日も実に様々な相談がもたらされる。
複数の生徒が相談で来室していると、当然ながら一人一人の話を進めるのが難しい。それぞれの相談が進まないので、それぞれの気持ちが晴れにくく、結果として在室が長くなってしまったりする。 といっても、これは、悪いことばかりではない。来室した生徒同士が仲良くなることもあるし、他の生徒の相談をなんとなく聴いていて、自分を振り返ることができたり、生徒同士がアドバイスをしあったりということもある。特に、女の子の人間関係のトラブルなんかは、たまたま先輩が後輩にアドバイスをしてくれたり、「自分にもそういうことがあった」と言ってくれることで、気持ちが楽になることもある。わかってくれる人がいるとほっとすることって、あるでしょう? 私ももちろん「わかってくれる人」の一人なんだろうけれど、相談に来た生徒からしたら、先輩の方がずっとずっと身近な存在。(たとえ、初対面であっても。)「去年私もそうだったよ」と言う、時間的にも近い経験を、ずっと近い立場で言ってくれた方が、『ほっとする』度は、高いと思う。 私にとっては、以前同じようなことを相談に来ていた子が、後輩や友達の相談を聴いたり、アドバイスをしてくれる姿を見ることができて微笑ましい。子どもの優しい気持ちや、人を勇気づける力強さ、誠実さなど、成長した姿を見せてもらえる、温かい時間です。 相談している時に他の子がいたら、秘密が守れないのでは?と思う人もいると思う。もちろん、他の生徒がいるとマズイ問題は、話をふりません(笑)。どんな内容であっても、人がいたら話したくないと本人が思っていれば、他の生徒が来た段階でその相談は一時停止。でも時々、「え!?それ、人がいるところで話しちゃっていいの!?」とこちらが驚くようなことを語り出すこともあるけど、自分から話す分にはいいかなと思っている。話したくなければ、話さないだろうし、話したいときが話す時だと思うから。今のところ、同時に来室した生徒が、他の生徒の相談を言いふらしたり、それにまつわるトラブルは経験がない。子どもたちの中には、誰かの真剣な相談は人に漏らすものじゃない、という仁義が結構しっかりあるものだと私は感じている。もちろん、それを過信してはいけないけれど。 特に女子の人間関係のトラブルには、この「先輩を交えた相談」が有効だと感じるようになってからは、タイミングが合えば、私から先輩に話をふることもある。大抵の場合は、私が振らなくても、「それはこうじゃない?」と先輩がアドバイスを初めてくれたりする。 もちろんその間にも、体調不良や怪我をした生徒がパラパラと来室するし、時には悩み事の対象の生徒、来室している子が苦手に思っている生徒が来室したりすることもある。 今はこの子を優先かな?この子は一緒にいても大丈夫かな?この子は今はちょっと頑張って席を外してもらう方向で行こうかな?などなど。来室が多いときは、そんなふうに調整を図っていたりする。来室した生徒の体調を計りつつ、生徒同士の力学的な関係を推し量る。(こういうと、すごいことみたい!?)こういうやり方は、賛否両論あるのかもしれないけれど、こうすることで(偶然に助けられる部分もたくさんあるけど)、子ども同士の関係ができたり、その関わりから問題の解決や成長につながることも、保健室の機能の一つだと私は思っている。 私は『保健室』という養護教諭に共通のアイテムを使って仕事をしている。保健室という場をその時々でコントロールして、子ども同士の関わりをちょっと調整してみる。ホテルの支配人のように、養護教諭って、保健室のマネージャーみたいだなと、ちょっと面白く感じています。(でも結構、疲れます(-_-;)・・・頭使うから?) ・・・今日こそ短い日記を書くぞ!と思ったのに、ままらないものです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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