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カテゴリ:保健室の一日
冬休みの間くらい毎日書くぞ!と思い、今日もまだ書くノロウィルスの話。そんなの誰も読まないだろーと思いつつ…。
12月に入り、いわゆるお腹の風邪が校内でもはやり気味。例によって中学生はかかってもよし!と秘かに思いつつ、早く冬休みにならないかなーとつぶやいておりました。よほど養護教諭の行いが良いのか、はたまた養護教諭が威圧系なためおちおち病気にもなれないのかはさておき、2学期は結局生徒のノロウィルス感染の報告は2例ですみました。ヨカッタ。 ノロウィルスの1例目の報告が入ったのは、冬休みまで2週間を切った頃。逃げ切るぞー!という思いで毎日意味もなく気合いを入れて過ごしたものです。そのうち、最後の一週間は軽ーく保健室を閉鎖。何故かというと、保健室で思い切り嘔吐されてしまったからです(^-^;)。 最後の一週間のはじまりの月曜日、昼休。よく保健室に来る2年生男子が、何やら調子が悪そうにウダウダ転がっていました。そこに、可愛らしい1年生男子が3人手に手を取るようにして仲良く来室。(つまり、一人で来るにはオソロシイ場所ってこと??)あまり保健室に来ない顔ぶれです。「誰がご用なのかなー?」と聞く私に、左右の二人は誇らしげに「エッちゃん(仮名)を連れてきたんでーす」と応えます。まー何だか幼稚園的かわいらしさ。「エッちゃんはどうしたのかなー?」と威圧系養護教諭だというのに幼稚園モード。エッちゃんは、お腹が痛いんだそうです。「帰れば?」ここでうっかり威圧系の素が出てしまいます。「えっ」とおどろくエッちゃん。感染性胃腸炎が流行り気味だから、いつもに輪をかけて体調不良者は早退させたいんだもーん。ついでに言うなら、我が校は学区外から通学する生徒が異常に多いため、早退に必要な体力が余所様よりも余計に必要だったりするのです。 「授業出られないなら帰ったほうがいいよ」。ここまで言っても真面目なエッちゃんは帰りたくなさそうです。ここでらしくもなく情けをかけた私が悪かったのか。そうこうするうちに、エッちゃんが言いました。「先生、トイレに行ってきてもいいですか?」この言葉でカンづかなかった私が悪かった。「いいよ。でもあんまり長くいるともっとお腹いたくなっちゃうから、早めに帰っておいでね」と言った私の台詞がまるで合図だったかのように、エッちゃん突然その場で嘔吐!顔を前に突き出して上手に(?)吐いたので、制服は概ねセーフ!第一波が落ち着いたところで、私お気に入りの嘔吐用の容器(?)を渡して、第二波はそこに無事収まりました。 おーやられてしまった…と呑気に思いつつ、実はその時威圧系養護教諭はココロの中でチャーンス!と叫んでおりました。先日買ったばかりの新しい消毒薬と新しい嘔吐処理グッズを使う初チャンスだったからです。我ながらちょっと酷い。 まず私がしたこと。お付きの1年生二人を保健室から追い出し…もとい、教室へ戻らせました。そしてエッちゃんにうがいをさせて、制服のちょっと汚れちゃったところをふいてあげました。こう書くと優しい先生みたい? でもその間にも、まだ保健室でウダウダしていた2年生の男子にむかって「○○、もらいゲロするなら出て行きな」と一言。どうしても素が隠せません。 エッちゃんは吐いたら楽になったとかで、顔色も良くなったみたい。ヨカッタヨカッタ。 エッちゃんが落ち着いたので、新しいグッズと消毒薬で興味津々にお片づけをいたしました。 その間、保健室に入ろうとしたかわいい2年生数名。はいはい、お外で選択体育してたから、保健室ちょっとのぞきたくなったのね。でも今日はダメ。いつも厳しい養護教諭が、更に厳しく一言「入るな!」と制止。「何でだよ」とムッとする子もいたが、同時に「先生どうしたの?誰が吐いちゃったの?」と事情を察する子もあり。それを聞いて、ムッとした子も、そうなんだ、と納得顔。かわいいぞ。どうして入らせないかというと、勿論、エッちゃんの症状がノロウィルスによるものだった場合、吐物から感染する可能性があるからです。 ついでに、入ってこようとした某担任にも「入らないで!」と一喝。擦り傷や軽い突き指で来室した娘達も念のため、職員室へ行かせて、栄養士さんに手当をしていただきました。 そんなことがあったので、念のため翌日は保健室をこっそり閉鎖。ついでに翌日も閉鎖。さらに三日目も半分くらい閉鎖。新しい嘔吐処理グッズで割とお手軽にお掃除したし、新しい消毒薬も使ったし、それでもタイルの木目に入ったことを考えて、床を次亜塩素酸で湿布もしましたが、やはり保健室が感染源になってはまずいのです。具合が悪くて弱っている生徒がウィルスに触れたら発症しやすいし。 二日目も三日目も床を次亜塩素酸で拭く私。換気のために窓も扉も開け放って床を拭いていると、そこに通りかかったのはエッちゃんが吐いた後でやってきた二年生のやんちゃな男の子達です。閉まっていると思っていた保健室の扉が開いているのをみて、首だけ入れてのぞきこみます。そしてあどけなくこう宣りました。 「先生、ここ、『ノロ』いるの?」 「もう『ノロ』いない?」 ………それって妖精? 君達には見えてるの? ココロの美しい子どもにしか見えないってやつ?? 先生も見たいなー…。 見えたらラクなんだけどな(^-^;)ー…。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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