2008/09/15(月)09:53
まとめてレビュー
1本目はこちら犬がらみな映画
ガエル君の瞳も~道に迷った濡れた子犬のようでした・・
「アモーレス・ペロス」
1999年 メキシコ
監督 アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ
出演 ガエル・ガルシア・ベルナル ほか
あらすじ ↓
メキシコシティ。ダウンタウンに住む青年オクタビオは、強盗を重ねては好き放題な行動を
とる兄ラミロの妻スサナを密かに恋していた。
ラミロの仕打ちに苦しむスサナもオクタビオには悩みを打ち明けるのだった……。
感想 ↓
おおまかには、主要な登場人物3人のお話が時間枠が交差しながらオムニバスで
進んでいくストーリーです。
時間枠が交差するイリャニトゥ節の原点なんでしょうか・・
現在から始まって、過去そして未来へと続きます。
ストーリーの重さでは、「21グラム」と「バベル」の中間くらいだと感じました。
複雑さではこちらは、上の2作より交差具合が少ないため、見やすいです。
映画の中で強烈な雰囲気を醸し出している闘犬シーンはリアルに圧倒されます。
DVDのメイキングに収録されていますが、一流のトレーナーによる、一流の犬を
使っての撮影、かなり苦労したらしいです。
映画の中では犬が大きなキーとなるため、この闘犬シーンが後半生きてきます。
闘犬、捨てられた犬、従順な犬・・・登場人物を登場犬に当てはめながら見ると
悲しみ、辛さが増してグッときちゃいます。
ガエル君の切ない瞳は捨て犬のよう・・訴え度が強烈です。
数々のガエル出演映画を見ましたが・・この映画のガエル君の魅力はただものではありません!!
強烈に刺してきます。これは、オススメです!!!!切ないですが・・・
2本目はゆったりと見られます。
「コーヒー&シガレッツ」
2003年 アメリカ
監督 ジム・ジャームッシュ
出演 スティーヴ・ブシェミ、ロベルト・ベニーニほか
あらすじ ↓
ジム・ジャームッシュ監督が18年に渡って撮りためたコーヒーとタバコをテーマにした短編映画集。
11本のショート・フィルムに登場するのは、ケイト・ブランシェット、ビル・マーレイ
スティーブ・ブシェミ、ロベルト・ベニーニなど総勢24名。
第3話目の『カリフォルニアのどこかで』はカンヌ映画祭短編部門のパルム・ドールを
受賞している。
感想 ↓
個性的な登場人物らがカフェや休憩室でコーヒーを飲みながら、語り合ったり
本心を探りあったり・・
外の景色はまったく見えていないのに、なぜだか・・昼下がりのアンニュイな時を連想します。
モノトーンなアンニュイさとでも言いましょうか・・
まったりとした中にも、シニカルな会話があったり共感できる言葉があったりと、
見ごたえあるというか、見ていてちょっと微笑んでしまうような作品でした。
ジム・ジャームッシュ監督作品は、好みもあると思いますが、私は結構ツボにはまります。
なんていうか・・この映画の中でのことをいうのなら・・
コーヒーをはさんでの会話でも~心から判り合っている相手でないと・・
「和むどころか、沈黙がおそろしい!!!どうして良いか判らない・・この空気!!
手持ち無沙汰の紫煙が渦巻くなか・・逃げるが勝ち・・みたいな~」
誰にでも記憶にあるなんともいえない、あの空気感。上手に描いていましたよ・・・
こちらもオススメですが、人によっては眠くなってしまうかもしれませんので
あしからず・・・