2011/12/15(木)17:00
GPファイナル そして 真央ちゃん
真央選手のお母様が危篤で真央選手が急遽、GPファイナルを棄権して帰国したショック、そして、彼女がお母様の最期に間に合わなかったと言うショックを受けて今年のGPファイナルを観ました。
女子は、鈴木明子選手が2位。NHK杯の時のようなジャンプの精度の良さが見られず彼女も悔しそうでした。しかし、今回のプロも両方とも好きです。特にショートの歯切れの良さは彼女ならでは演技。
優勝はカロリーナ・コストナー。これまでショートが良くてもフリーで崩れて、という事が多かったように思いますが、やっと、ついに、という感じです。安定した、スピード感に溢れ、ダイナミックな演技でした。
GPシリーズで負け知らずのロシアのトゥクタミシェワも、ファイナルではイマイチでしたが、ショートでグダグダだった分フリーでは盛り返しましたね。さすがミーシンの教え子、技術面はしっかり鍛えてあるようです。まだ14歳、空恐ろしいソチのホープです。ただ、女子の場合は十代半ばで勢い良くデビューしてもその後の体の成長の変化に伴い、思うようにいかない事も多いですね。彼女はどのようになりますか。大人っぽい演技、と言われますが、でもやっぱりまだ若い、と言う印象です。技術も演技も素晴らしいものを持ってはいるものの、まだ感動を与えてはもらえてないです。
男子は、羽生くんが素晴らしかったです。彼は何かを持っていますね。4回転も試合での成功率がかなり高くなってきているし、愛される要素を持っています。カナダの観客も注目したと思います。でも、前にも書いたけど、まだ今も首、頭が安定しないかな~。
男子は本当にレベルの高い試合でした。アボットは惜しかったですね。
そんな中でも、やっぱり大ちゃんは凄かった。今シーズンはショートも、フリーもとっても好きなプログラムです。ショートは最初デヴィッド・ウィルソン振り付けって聞いて、どんなんかなー?っと思っていましたが、曲とマッチした強弱があり、メリハリの利いた良い振り付けです。高橋大輔だからあそこまで滑りこなす、と思います。
そして、フリーが何とプルース!最初に見たときは、「何と難しい曲調で!」と思ったけど、見るにつけ素晴らしさが増します。奥深いプロで、それこそ誰にでもは表現できないだろうと思います。大ちゃんのフリーは他の選手に比べて時間がとても短く感じるのですよね。あとは4回転。これをものにしなければ、ですね。
それにしてもPチャン。今回もショートもあんな大ミスをしても点数でましたねー。フリーもあんだけ完成度低かった印象しか残らなくても演技構成点があれだけ出て!まるでヨナ状態。佐野さんも、フリーの解説の時さすがにあまりほめなかったけど、これだけ転んでも、ひっかかってもあんな高得点出れば、誰もPチャンに勝てないでしょうね。又カナダ絡みなんだ。なんだかな~。
フィギュアスケートって、精神面が如実に演技に現れるスポーツだと高橋大輔を見てよく思うのです。年を重ね、いろんな経験をした人のスケーティングは何か人を引き付けるものがある。だから、若くて勢いのある選手がどれだけノーミスの演技をしても感動できない理由はそこにあるのだと思います。
真央ちゃんがお母様の葬儀後に発表したコメントに涙しました。
何度も「真央だよ!」と叫んでも目を覚まされなかったお母様。きっと真央ちゃんが駆けつけるのを待って一生懸命頑張られたのだと思いますが…
この半年間は名古屋を離れる時はいつも「これが最後かも」と思っていたとか。最近真央ちゃんが本当に細くなってしまっていたのは、いろんな心労があったのかもしれません。
彼女はこの試練の時をきっと乗り越えて、又素晴らしい姿を私たちに見せてくれると思います。辛い悲しい経験をしたからこそ、もっと素晴らしい選手になると思う。
でも、それは急がなくていいからね。みんなゆっくり真央選手を待っています。