2012/01/11(水)16:09
2011年全日本フィギュア 女子フリー 浅田真央選手
随分と遅くなりましたが、全日本フィギュアの続きです。
女子のフリーは、ジュニアの子達の活躍に目を見張るものがありましたが、その話題は又後で。
それでも、やっぱり今回どうしても特に真央選手の演技は特別なものでした。いつも通りで、と思っている彼女に対していつも通りに観よう、と思うと余計に力が入ってしまいそうでした。でも、『愛の夢』の曲が流れ始めると、スーッとしなやかに滑っていく彼女のスケーティングには、こちらも緊張しながらも何故か微笑んでしまうような、私もそんないつも通りの彼女のスケーティングを観る時と同じ感覚で見始めました。しなやかで、エレガント、だけどダイナミックさもある。私が好きな女子選手のタイプはこんなスケーティングをする人です。真央ちゃんのスケーティングはまさにそれ。そして、彼女の表現力はその滑りの中で見事に開花させて、芸術性を披露してくれます。今回もそんな滑り。回転不足だの、トリプルアクセルだの、そんなものは二の次、と言うと怒られるかもしれませんが、真央選手の演技にはいつも私を夢中にし、何回でもリピートしてしまう何かがあります。これは高橋大輔選手にも言えることなのですが。
でも、今回違っていたのは、ショートの時もそうでしたけど、フィニッシュして天を仰ぐポーズをした時に、私の目から涙が溢れ出た事でした。
いつの頃からだろう、彼女の演技や、インタビューに涙して観ることがありだしたのは。多分、ラファエル監督から離れ一人で臨んだ世界選手権あたりからかもしれません。今回は特に、失礼ながら真央ちゃんの事を娘のように想って見ていたからかもしれません。
彼女はインタビューでも決して「母」と言う言葉を使わなかったし、いつも通り言い訳は一切しませんでした。一度だけ記者会見で「今回も一番近くでいるような気がしてたので、何も報告しなくてもわかっていると思います」と言った時、ちょっぴり声が震えて涙目になっていましたね。
彼女は精神的に本当に強い人だと思います。でも、大切な人を失った悲しみは日を追うごとに増してくるものです。今は先の試合のことで忙しいから気も張っていると思いますが、その後が一気に寂しくなるかもしれません。世界フィギュアが終わったら、本当にのんびりとさせてあげられたら良いと思います。
彼女のスケーティングには品があります。その気品の中から感じられる色気もあります。
いつだったか、ラサール石井がなんかアホな事をツイッターでほざいたと話題になりましたが、石井氏にはあの上品なセクシーさがわからんのですかね?それがわからないのだったら、舞台演出をやる資格と言うか資質がないんじゃないかと思います。
他の選手とMOIについては又後日。