2007/06/07(木)00:25
ベルリンにまつわるロックといえば(その2)
こんばんは~。またまたリカルドです~。
昨日ボウイさんの話を書いたら、コメントがたくさんでした~。さすがスター!
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今日は、ボウイつながりで、この人を紹介したいと思います。
【CD】BOΦWY / Beat Emotion <2005/2/16>
……失礼。間違えました。
この人です。
脱ぎっぷりのいい、江頭2:50さんです。
……また間違えました。
イギー=淫力魔人=ポップさんです。昔『Raw Power』という曲があったのですが、それに『淫力魔人のテーマ』という邦題をつけてしまう当時の日本のレコード会社のセンスがナイスです。売りたくないとすら思えてしまいます。
イギーさんは、70年代頃のストゥージズ時代は、暴力的なまさに「ロック」というイメージが先行していましたが、その奥に繊細な詩的センスと深みのある低音ボーカルの魅力を隠し持っていました。それに惚れ込んだのがボウイさん。70年代中頃、ドラッグの治療から一旦回復したイギーさんを西ベルリンに誘って、一緒にレコーディングしたのが、『The Idiot』ということです。「淫力魔人」から「白痴」へ。
ベルリン時代は、基本的に、詞:イギーさん・曲:ボウイさん、という分担だったようですが、ヨーロッパの退廃的美に対してこの組み合わせは非常にフィットしていたようで、二人とも嬉々としてレコーディングしていたみたいですね。そこで生まれた数々の名曲の中には、みなさんもきっとご存知のこれらがあります。
"China Girl" by Iggy Pop ('77 - 映像は'91年のライブ) - YouTube
"China Girl" by David Bowie ('83) - Youtube(ボウイさん、その人でいいのですか……)
折角なので聴き比べていただきましょう~。LiveとPVなので、雰囲気がちょっと違いますが。この二人のコンビでは、"Tonight" も有名ですね。イギーさんの深みのある低い声に憧れたボウイさんが哀愁を込めて歌い、それに感化されてイギーさんがまた歌に深さを与えていく。この辺りの二人の歌は同じものの表と裏を見て(聴いて)いる感じです。
『Low』(Bowie)→『The Idiot』(Pop)→『Heros』(Bowie)→『Lust For Life』(Pop)→『Lodger』(Bowie)という流れ。70年代後半西ベルリンでのボウイ&イギーの充実した5枚ですね。それまでのロックの肉体性ともまた違った、人間の精神とテクノロジーとのせめぎ合いがポップフォーマットに昇華した、西ベルリンならではの佳作群だと思います。これらのアルバムは後々にも大きな影響を与えていますね。