テーマ:正しい食育ってなに?(1637)
カテゴリ:食事について
キッチンカーではどんな料理を紹介したのでしょうか?
当時の献立を見ると、 「トーストとパンと中華風サラダ」 「冷拌麺類蒸し薯(リャンパンメンムシイモ)」 「フィッシュサルシャード(魚の油焼き)」「カレーピラフ」 「ほうれん草のバターいため」「四宝涼拌(スーパオリャンパオ) 「茄子のフリッパアー(茄子を縦割りにしてハムをはさみ、 卵、牛乳、小麦粉をといたものを付けて油で揚げる)」 などなど。 要するに油をふんだんにつかった料理ですね。 それからカタカナ食品も紹介されました。 「ピラフ、シチュー、カレーライス、ハヤシライス、 ホットケーキ、スパゲッティー」などなど。 参考文献にはこう書いてあります。(太字が引用) カタカナ食品は多くは日本の伝統的食品ではなく欧米流の料理であり、それが近代的で望ましい食生活のあり方だと説明を受けると、主婦達はなるほどと思ってしまうのである。 なんでこのように油を使った料理になったのでしょうか? それはアメリカ側が条件を出したのですね。 とはいえ、あまり多くの条件は出しませんでした。 「献立の中に必ず小麦と大豆を使うこと」 たったこれだけだったのですね。単純です。巧妙です。 小麦っていったら粒のまま炊いて食べるわけではありませんね? 粉にしてそれから食品を作ります。それは何でしょう? パン、麺類、パスタ、ホットケーキ、ドーナツなどなど。 大豆は煮豆にしたり、納豆、豆腐だったら日本の伝統食ですが、そういう食べ方じゃなくて、大豆油としての使用だったのです。 そこで「フライパン運動」が展開されたのです。 前述の献立には中華料理も含まれていますね? 中華料理は油を使うのが多いので大いに取り入れられたのです。 フライパンって現在ではどこの家にも一つや二つはあるでしょう? ところが昭和30年頃の日本の家庭にはほとんど無かったそうですね。 そこでフライパン運動を展開した。 フライパンがなかったら油料理ができないからね? 当時の厚生省大磯敏雄栄養課課長は以下のように語っています。 「まあ、みんなビックリしたんでしょうな。ご飯と味噌汁、それに漬物くらいしか食っていない時代だったからね。 地元の新聞には毎日の運行予定表まで載るし、とにかく引っ張りダコでした。 あの車が通過したあとはかならず八百屋が困るという話までありましてね、つまり、皆が皆キッチンカーで覚えた料理をその晩に作ろうとするものだから、同じ材料ばっかり売れてすぐに品切れになってしまうというんですよ」(『アメリカ小麦戦略』より) もう鼻高々ですね? 納豆で痩せられるとテレビで報道されるや納豆が店頭から姿を消す、 バナナもしかり。 それ以前にも、高野豆腐とか、粉末寒天が品切れになりました。 ああ、日本人のこの習性は今に始まったことではないんですね。 さて、ここで終わりにしようと思ったけど、大磯敏雄氏の鼻高々発言を続けましょう。 「何もアメリカの片棒かついだわけじゃない。 私はむしろアメリカの金をせしめて、日本のために使ったんだから、うまいことやったもんだと思っているくらいだ。 日本人の栄養改善は絶対にやらねばならなかった。 そりゃバウム氏は、小麦の宣伝に使ってくれと初めは言ったよ。 だけど私はね、日本人の食生活が豊かになれば、自然に小麦は食うようになるんだから、長い眼で見ろと言ってやったら、バウムもオーケーと言ったんですよ。 だからキッチンカーはあくまで日本食生活協会が日本人のために走らせているという形になったんで、その証拠に、あれがアメリカの金でやってるなんて気付いた人はまずいないでしょう。 だいたい宣伝というのは、やれ米が余ったから米を食え方式のやり方じゃ、かえって反感を持たれるもんでね。 知らぬ間に効果をあげるのが本来のプロパガンダなんですよ。 (中略) 日本の食生活改善に果たした役割は測り知れんですよ」 (太字設定は野母伊) 最後に、参考文献から引用して今日はおしまい。 確かに知らぬ間に日本人の食生活は急速に欧米化していき、今その弊害に悩んでいる。 【参考文献】 なにとぞクリックを! 人気ブログランキングへ けっこうランキングが上がってきています。 皆様方のおかげです。感謝! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2009年01月11日 20時24分28秒
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