テーマ:正しい食育ってなに?(1637)
カテゴリ:食事について
1958(昭和33)年に慶應義塾大学医学部生理学教授の
林髞(はやしたかし)氏が本を出しました。 「頭脳』というタイトルです。この中で次のようなことを述べています。 「親たちが白米で子供を育てるということは、その子供の頭脳の 働きをできなくさせる結果となり、ひいてはその子供が大人に なってから、又その子供を育てるのに、バカなことを繰り返す ことになる」 ここまでだったら、だから玄米(または分搗き米)を食べなさい という展開になりそうなんだけど、それがならない。 ならなどころか・・・・、 「よほど変わった子供でない限りは、パン食のほうが好きだという。 叱りつけられて白米を食っている現状をみると、好きなパンで 育ててやり、立派な子供にしてやりたいと誰しも願うに違いない」 「日本は水田を全廃して総パン食をめざせ」 とまで書いている、という。 この『頭脳』という本はベストセラーとなりました。 林髞氏は、大学教授にまでなり、さらにこのような ユニークな珍説を考えつくくらいだから頭がいい。 ということは氏は子供の頃から白米は一切口にせず、 パンでお育ちになったことでしょう。 『頭脳』がamazonにあったのでさっき購入しました。 最後に鈴木猛夫さんの記述を引用して終わります。 「著者の肩書きが慶応大学医学部教授ということになると 影響力が大きいわけで見過ごすことはできない。 この本は発売後三年で50版も出てマスコミの注目する ところとなり、当時林氏は製粉、製パン業界主催の後援会 などに引っ張りだこだったという。小麦食品業界が 印刷した『米を食べるとバカになる』という パンフレットは、講演会場で数十万部も配布されたという。 粉食奨励を医学者の立場から『科学的』に訴える林氏の 見解は、厚生省や関連業界にとっては頼もしい助っ人に 映ったことであろう」 その後、これに同調した研究者たちが、 「米を食うと癌になる」 「米を食うと高血圧になる」 「米を食うと太る」 などなど、俗説を出していったんだそうですよ? そうして「天声人語」までもが米攻撃の片棒を担ぐのでありました。 それは次回にね? 【参考文献】 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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