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70代の女性患者さんのこと。
夜中に何度もトイレに行くので睡眠不足になってしまい、内科で睡眠薬を出してもらった。 すると、ぐっすりと朝まで熟睡できるようになった。 ところが・・・ 朝起きると必ずパンツが濡れている、という。 どうやら“おねしょ”をしてしまうらしい。 本人は熟睡しているので、おしっこをしたいという気持ちは全くなかったらしい。 朝起きたときに下着が濡れていて気づくらしい。 それが毎晩続くので困る。この“おねしょ”をなんとかしてほしい。 そう言うのである。 いくつか検査をしたあと、先生は患者さんにこう言った。 「睡眠薬を飲んでいるので夜中に熟睡してしまって、尿意を感じないのでしょう。“おねしょ”が困るというのなら、睡眠薬をやめたほうが良いでしょう。」 患者さんはポカンとした顔をして「先生、おねしょの薬は出してもらえないのですか?」と聞く。 先生は「夜中に尿意があったときにトイレに行けば、おねしょはしなくて済みますよ。」と答えた。 お年寄りに多いのだが、体が活動している昼間には尿があまり作られなくて、体を休める睡眠中に尿が作られる、ということがある。 この患者さんもそのタイプなのだろうと思われる。 だから夜になるとたくさん尿が作られて、結果として何度もトイレに起きなければならなくなるのだ。 トイレに起きなければならないのに、睡眠薬のせいで熟睡してしまっているから“おねしょ”してしまう訳である。 だから、先生が言ったように、睡眠薬をやめて夜中にトイレに起きれば、おねしょは治るのだ。 作られた尿は排出しなければならない。 膀胱の中に溜まっていっぱいになってしまったら、後は出すしかない。 だからおねしょしては困るのなら、起きてトイレに行くしかないのだ。 でもそうなると、この患者さんはまた睡眠不足になってしまうかもしれない。 それはどうしたら? ・・・明日につづく・・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2003.10.16 14:13:31
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