2017/08/19(土)18:15
どこかで愛されていたなら
3月30日見た夢は、リアル過ぎて違和感のある夢だった。 何と言うのか、人物の背景というか描写と言うのか妙に細かくて、 後になって、あれ…そういえばこんな細かい登場人物の人となりというのは、 珍しいなあと思った。
覚めた時にあまりに現実感があったので夢とは思えなくて、 いつもの夢ではなく、パラレルワールドのような別な世界へ本当に行って、 あたかも実際に経験してきたことのような、初めての感覚だったのだ。
その人は年下だった。 普段海外で暮らす彼が帰国して、久し振りで逢ったのだった。 そういえばこの前は、一体こんな私のどこをそんなに気に入ってくれたのか、 困ってしまうほどに求婚されて、必死でお茶を濁していたんだったなあ。 奥さんとは死別して、中学生の長女、下に長男次女の3人の子どもが いたんだったなあと、私は夢の中で回想していたのだった。 それで今回もやはり私は、彼から猛烈に口説かれており…。
彼は寿司職人だったか、とにかく日本食の料理人だった。 私のために久し振りに腕を振るうからと、張り切っていたのだった。 本当に優しくて、良い人なんだけど。 彼と結婚するということは、当然私は海外へ一緒に行かなければならない。 環境の激変で心身が不安定になるのは必須なので、100%無理な話しだった。
けれど彼は小さなことは気にしない、極めて楽観的でおおらか、かつワイルド。 繊細な部分が、なかなか理解してもらえないのだった。 どうやって申し出を断ったらいいのかと、私の目の前で私の苦手な寿司を 笑顔で握る屈託のない彼に、好感を持ちながらも内心困っていた私だった。 『私が魚嫌いだってこと、前も話してるんだけどな…』( ̄▽ ̄;)
それなのに時たま、気を緩めると、フッと腰が砕けそうな素敵な口説き方を するものだから、男性としてはとてもセンスのある人なんだと思う。 実は私がその時に思いを寄せていたのは彼ではなく、彼の上司のような 兄貴分に当たる人だった。
どの辺りから場面が変わったのか、彼の長女から半ば説得と言う形で話しを 聞くことになった。 お爺ちゃんはタイ語の手話が出来る人で、それが出来る人が求められて いるんだけれど、今現在は父しかいなくなってしまったんですと…。 なのでタイへ戻らないわけには行かないと。 人生で一度も海外へ行きたいとも思ったことがない私。 他にもいろいろな事情を、彼女から聞いたのであろう私は、 父親思いで、小さな弟や妹の世話で大変あろうやさしい長女が、 こうして私を必死で説得しているのにもかかわらず、彼女のまだ細い肩を抱いて、 涙するしかなくて。
その後長女が父親に、そのことを報告していた。 やはり泣かれたと…。 そうか…と彼。
ここら辺までは30日のうちに書き止めておいたのだけど、 その後どうなったのかもう覚えていない。 実際にそれに近いことがあったんじゃないの~?なんてことは、 残念ながらありませんっ…。
彼らの名前もあったんだろうに、忘れてしまった。 もしもそれが本当にパラレルワールドの出来事で、次に逢えた時に、 もう一度求婚してもらえるのだったら、思い切って申し出でを受けてみようかなあ… なんて思ったりしてね。 ひょっとしたら、今までと全く違う日常が、良い刺激になることだって、 無きにしも非ずだし、若い彼なら全力で私を守ってるかもしれない。
ありがとう、夢の中の彼。懲りることも無くこんな私をまた口説いてくれて。 どこかの世界に、幸せに暮らしているあなたと子どもたちと私が、 本当に存在したら良いのにね。 もしかしたら違う世界で、また誰かに真剣に愛してもらったのかもしれない。 そんな風に思えたなら、それはそれでとても幸せだったりするのだな…。 ★ George Michael - One More Try ★