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天使の降りた家

天使の降りた家

痙攣重責

恐れていた事が起こりました。
2011年11月17日。
弦ちゃん、4歳の秋の出来事です。


弟 遥ちゃんの風邪が長引いていて、
弦ちゃんにも移りそうだな~と思っていた矢先
とうとう弦ちゃんも咳をし始め、熱が出ました。

昨日の朝の時点で、37・8度。
咳がゴホンゴホンと、これまた遥ちゃんの症状とそっくり。

昼間までは機嫌も悪くなく、熱はあるものの笑顔もあり、ご飯も食べていました。

それが、お昼寝起きから全く口に食べ物を入れなくなりました。
水分も嫌がり、ようやく口に入れた物も咳き込みで吐いてしまう。

夕方になって熱も38度台に上がり、夜ご飯は全部吐いてしまいました。



急変したのは、寝かせようとした時でした。

寝る前にわずかに入れた水分も、てんかんの薬も吐いてしまい
とにかく寝せようとベッドに入れた時

ビクッ ビクッ ビクッ・・・・


左の手がわずかに震えていました。

「あれ??弦ちゃん、この手おかしいね。」
意識はあるが、手のビクつきが止まらない。

これは熱性痙攣??
それともてんかん発作??



発作が起こったら、まずは落ち着いて呼吸確保し、ビデオに撮る。
これが頭にあったので、ビデオを回し始めました。


そのうち、手の震えが顔に伝わり
手と顔が ビクッ ビクッ ビクッ・・・・・



そしてーーーーーーーーー

呼吸が止まりました。



私はパニックになりました。
心臓がバクバク!

「弦ちゃん!弦ちゃん!! 息をして!!」


気道確保しようにも、喉の奥に痰がたまっていて空気が通らない。
口から泡が溢れてきました。
顔が一気に紫色になり、土の色になってきました。

ビクつきも止まって、本当に死んでしまったかと思いました。







それからどれ位経ったか。
たぶん、一分位だと思うけど、ものすごく長く感じました。


弦ちゃんは、息を吹き返しました。

と、同時に
キーーーーと赤ちゃんの時の様な泣き声で泣きました。



それから、弦ちゃんは意識を失いました。

目は開いているけど、焦点は合わなくなり、
黒目は左上の方を睨むように見ていました。

しばらくすると、又発作が始まりました。
今度は右手がビクついています。


私は、これはヤバいと
震える手で救急車を呼びました。

そして、遥ちゃんが寝ているので、母に「すぐに来て!」と電話しました。





救急隊が来ると、直ぐに呼吸器を付けました。
サチエーション(血中酸素濃度)が80台から90台に上がりました。

救急車で運ばれている間も、ビクつきは依然止まらず
救急隊の方に「痙攣が止まらないので危険な状態です」と説明を受けました。




いつも診てもらっている大学病院が、今日に限って満員と言われ
別の救命救急センターに搬送されました。

直ぐに処置にタンカーごと連れて行かれ
私はガランとした廊下で一人取り残されました。

何人もの医師がバタバタっと処置室に走り込んでいきました。
ピーピーと色んな機械がやかましくなっていますが、弦ちゃんの声は何も聞こえません。

しばらく茫然と待っていると、医師から説明がありました。



直ぐに痙攣を止める薬を打ったが、痙攣が止まらず
今はかなり強い痙攣止めを打っている。

強い薬なので呼吸まで止めてしまう恐れがある。
今は自発的に呼吸をしようとしているが、弱く止まりそうなので
人工呼吸器の管を口から入れました。

何が原因か検査中だが、検査が終わり次第
この病院では対応しきれないので、大学病院に転院して貰う事になる  と。

XP検査では、肺はきれいでした。
インフルエンザもマイナス、髄膜炎もマイナスでした。
現在、原因不明。



父ちゃんが夜勤の仕事を切り上げて駆けつけてきました。



とりあえず、息はしてる。
でも、意識が戻っていない。

痙攣止めの薬を切ったら、また痙攣してしまう。
危ない状態だという。



とにかく、助けて!!
そんな思いでした。





検査のデーターを持って、
今度はいつもかかっている大学病院に救急車で転送されました。

その間も意識は戻らず、呼吸はかろうじてしている状態でした。




大学病院に着き、PICU(集中治療室)に搬送されました。
再度XP写真を撮ったら、肺がモヤモヤでした。

どうやら痙攣が長引いている間(痙攣は2時間位続いていた)
肺にかなり誤嚥していたようでした。



そして、意識が戻りました。


弦ちゃんは、私の顔を見て泣きました。
口に管を入れているので、声が出ません。

声のない声で絶叫していました。
意識がもうろうとする中、必死で私を探して泣いていました。


弦ちゃん!ここにいるよ!
ちゃんと側にいるよ!!


私の顔を見て、安心したのか
又フーーーっと意識がなくなり、眠っていきました。



弦ちゃん

眠りに入った弦ちゃん。

手も足も顔も固定されています。
呼吸器と鼻チューブと抗てんかん薬と尿管と点滴と・・・・・

管だらけです。



とりあえず、意識が戻って山を越えました。
呼吸も自発的にするようになりました。



ガンバレ!ガンバレ!
弦ちゃん!!







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