天使の降りた家

2018/07/04(水)15:49

新しい主治医と新薬試用中

弦人11歳(34)

​​先日、神経内科の定期受診がありました。 今までの主治医が定年退職されたため、今回から新しい主治医に変更です。 どんな先生かな~? 新しい先生は若い優しそうな先生でした。 弦人と一緒にご挨拶をして、診察が始まりました。 一応資料はあるけれども、今までの経過を教えてくださいと 小さな時から様子を丁寧に聞いて下さいました。 何より先生が興味を持ったのが、大学病院から今の病院への転院でした。 てんかん発作や薬の変更などは、外からの要因で起こった出来事だけど 転院は私達が決断して動いた、唯一の自発的な出来事。 「何故転院を決断したのですか?」 先生の一言で、あの当時の出来事を思い出す事になった。 それは、私達にとっても大きな出来事でした。 弦人が4歳。初めて痙攣重責があった年でした。 てんかんの治療をするため大学病院の神経内科に通っていました。 弦人はてんかんの脳波は出ていたが、日常的に発作が出る事はなく、 それよりも寝る前のビクつきが生活に支障をきたしていました。 寝始めると、体がビクつき始める。 電気を打たれたように体が跳ね上がる。 数秒に一度起こる為寝むいのに体が眠りに入れない。 毎晩の様に3~4時間泣いていました。 しかし、脳波検査を行ってもビクつき時の発作波は出ない。 当時の大学病院の主治医は、 「脳波に出ていないからてんかんではない。 驚愕反応でしょう。放っておいても脳に問題はない。」の一点張りでした。 こんなに毎日発生しているのに放っておいていいという意見に 納得の出来なかった私たちは、静岡にあるてんかん専門センターに セカンドオピニオンに行きました。 その時言われたのが 「脳波には出ていないが、動きがウエスト症候群のスパズムに似ている。 薬を調整した方がいい」という見解でした。 ​​セカンドオピニオンの様子​ その見解を持って主治医に相談したところ全く聞き入れず てんかん発作ではないという意見に変わりはありませんでした。 セカンドオピニオンの後の診察の様子​ 更に、新しい薬を追加したいと言われました。 当時は新しい薬を次から次へと試していて、その副作用に振り回されていました。 飲み始めてきっかり2日後に、弦人の体が変化する。 力が抜けてクタクタになり、目がトローンとして虚ろになる。 飲み込みも悪くなり、むせやすい。 試しては、変更して、また新しい薬を試用して、変更して・・・ ​主治医への疑問​​ セカンドオピニオン後に勧められた薬が、エクセグランでした。 この時も「やってみなきゃ分からない」の一言で始めましたが 飲んで二日目から、弦人の体は興奮状態が続き 丸3日、寝ない日が続きました。 うぉ~!うお~!と突っ張って突っ張って・・・ おかしいと思ってネットで調べると、副作用に「精神障害」とあり愕然としました。 この説明は主治医からは一切なかった。 ​​エクセグランを試用した後の様子​​ 2週間後の診察で主治医にその事を言おうとしたら 言っている途中で遮られて 「こんな少量で副作用なんか出るはずがありません。」 と言われたのです。 ​エクセグランの後の診察で​ この一言が転院を決意させた決め手でした。 いくら優秀なお医者さんでも 目の前の患者やそれを観察している保護者の話を聞きもせず データーばかり見ている。 これでは弦人が危ない。 そう感じた私たちは、静岡神経センターで紹介された 府中の病院へ行く事にしました。 そこで、私達の主治医となる先生に出会いました。 今までの経過を話すると、 「副作用が強く出やすいという事なので、漢方を試してはいかがですか?」 と漢方の併用を勧められました。 漢方は副作用もなく効果も穏やかで、全身に効く。 人それぞれの組み合わせ方があり、西洋のてんかん薬より何千年の歴史がある。 話しを聞いた私たちは、漢方を試してみたいと思い、転院を決断しました。 それから漢方との出会いが、彼の体調を良くしました。 眠りも質も良くなり、日中の余分な緊張が抜ける様になり 体も強くなり、呼吸が楽になって来た。 漢方との出会いは、私達にとって大きな支えとなりました。 そんなこんなな話を、新しい主治医の先生と話をして 今までの経過を丁寧に振り返って確認し合いました。 とーーっても説明が長くなりましたがっ! これからが本題ね。 これからどうするかの話。 現在成長期に入っているのか、体がぐんぐん大きくなっている。 そのせいか、足の緊張が以前より強くなっている事。 寝入りばなのビクつきは抑えられているが、朝方にビクつく事などを 相談しました。 先生は、血中濃度や薬の量を確認して 「今は漢方を上限いっぱいの量を飲んでいるので、これ以上は増やせないですね。 新しい薬が出たので、試してみませんか。」 と。その名も 『フィコンパ』 1~2年前に作られた薬で、びくっとする発作によく効くそうです。 眠気・緊張低下・むせやすくなる などなどのてんかん薬に多い副作用も一応あり。 今後8分の1からスタートして、 2週間ごとに4分の1⇒2分の1⇒4分の3と増量していきます。 現在8分の1を試用して3日目。 1~2日目は完全にクタクタの体になってしまいました。 緊張もすっかり抜けて、表情も弱くなり、 意識は薄いベールをかぶっているかの様にふわ~っとしています。 はるとが 「こんなに笑ってくれない弦ちゃんは、弦ちゃんじゃない! 直ぐに薬をやめてよ!弦ちゃんは笑うのが仕事なんだから!」と怒っていました。 まぁまぁ、もう少し様子を見よう・・・ 3日目からは少しづつ体が慣れて来たのか ようやくいつもの笑顔が出て来ています。 朝方のビクつきは、殆ど止まりました。 良くも悪くも、8分の1の量でとてもよく効いています。 このまま増量するのが怖い位に効いている・・・ もう少し観察を続けて、主治医とも相談しながら 薬を見極めて行きたいと思います。 「宅急便でーす!」 病院の帰り道。 荷物運びのお手伝いしてるのさ~。 ​​

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