仮想現実-ＶＲ18-

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評価(最高★5）/★★☆☆☆
Ｈ度（最高★5）/★★☆☆☆


【システム】
・インストール後の起動時にDisk不要
・キーボード、マウス操作良　ホイール対応
・Play環境　Vista及びXP

【感想】
容姿端麗、文武両道、でも少し気弱なボクっ子（♂）が祖父の遺言で女装して女学院へ編入。
いきなり、その頂点となる「エルダー」に選ばれ、仕掛け役の幼馴染を始め、そのライバルの生徒会長、下級生達、不思議なクラスメイト、果ては幽霊まで巻き込んでの学園生活…。

設定で見ると面白そうではありましたが、フタをあけてみるとかなりダレるシナリオ。
こういう場合、一度ならず主人公が「男」と疑われるようなドタバタな展開を想像するのですが、疑われるどころか完璧なお姉さまとして羨望の的になり、何をしてもいい様に取られ褒めちぎられています。

別の展開でもメリハリがあれば良かったのですが、閉鎖的な学院と寮との間で延々とお嬢様言葉で繰り返される中身のない会話は、ある意味女学院（女子校）らしくはありますが、ゲームとしてはテンポも悪く退屈なだけです。
しかも、CGや設定を結構使いまわしているので、水増しして誤魔化されている感じがしました。
それでも、後半はキャラ毎にストーリーがあり、盛り上がりも見せるものの、やはりゲーム中に出てくるTVや映画の取ってつけたような説明や会話のやり取りが展開を鈍らせ、苦痛と共に睡魔に襲われることしばし。

他に気になったのは、絵…ですね。
お世辞にも「容姿端麗」を描ききれているとは言いがたく、立ち絵のポーズや手の微妙さで余計にハマることができませんでした。
攻略キャラ達のヘアースタイルも重たい感じなのですが、画風なのかと思いきやクラスメイト達のヘアースタイルのほうが個性的で良かったり…。

Ｈ系は途中ぱらぱらっと、そして最後に２回ぐらい…なのですが、紫苑、貴子は比較的綺麗だったのですが、まりあとの不自然な絡みと妹組の魅力のなさは、テキストの冗長さも加え目の保養にはなってくれませんでした
妹組達はHなしでも構わないような流れだという気がしないでもなく…。

絵が微妙でもテキストで引きこむか、多少お約束な展開でも絵がいいか、どちらかであれば良かったのですが、どちらも中途半端。

幽霊の一子も、物が触れないという設定でありながら、演劇の台本を捲ってもらうために袖を引っ張るとか、まりあと主人公の会話でも同じ場面でありながら、「僕」と「私」が混在していたり、紫苑との場合も「思ったんですか」や「～でしたっけ」という言葉遣いなど、設定も貫き通せていないのが残念です。

クリア後のおまけシナリオも微妙なものがチラホラ…正直、見たくなかったなーというサブキャラ達の場面も。

キャラは、お茶目な紫苑も良かったのですが、ツンデレ生徒会長の貴子もいい役でした。
ムードメーカーの一子も暴走しながらもその健気さは切なくもあったのですが…何せ眠いです。
百合率も高かったのに…緋紗子先生のエピソードだけでも変えて欲しかった…。

最後に、乙女ゲにバトラーズというのがあって、これと同じようにこのゲームでも紅茶やお菓子、料理の薀蓄など、女性向けかと思うほどの話題があるのですが、どちらとも思ったのは、せっかくなのでその絵をコマ割りで挿入して欲しいなぁ…と。

箱には３コマ漫画が描かれていたり、インストーラー起動時にSDキャラがコミカルに動き、各話ごとにTVアニメのような予告が入っていて、システム画面やカーソルアイコンもシルバー系のファンシーなものなので、女性もターゲットに入れているのかな…。