長男の性格は『舐めやすくて諦めやすい』。
少しのブレなら原動力にもなるが、思いがけず成績が良すぎたり悪かったりすると、このどちらかの性格が出てしまい、収拾をつけるのに一苦労する。

良すぎて慢心。過信してサボる。
悪いと落胆。自暴自棄でサボる。
（結局、サボる。）

丁度、カリテでの成績でミラクルをたたき出し、クラスアップを確信していた頃、彼に自信過剰のピークが訪れていたのだろう。
彼は数々の『ビッグマウス』を吐き出した。

ひと月経って現実の見えた私もようやく、ブログに書ける語り草として脳内処理できた。（笑）


先月の祖母の誕生日のこと。塾はどうなの？楽しいの？という祖父母の問いかけに

　　「うん！僕ねぇ、灘行くねん。」

その場にいた大人４人全員耳を疑い、うち一人はひっくり返った。（←私）
褒めて育てるを信条としていると言う祖母（私の母・私は褒められた記憶ナシ）が平静を装い訊ねる。
「本当～。頑張るのねぇ。長男君♪　塾楽しいのねぇ。」
張り詰めた親の心の内など知らず、言いたい放題の長男の口はさらに滑らか…。

　　「灘行って、東大行くねん。」

（吉本新喜劇なら、ここで出演者全員の２回目のズッコケが入る。）

すごいね～、おばあちゃん応援してるよ～！！
凍りつく私に母は目配せする。『調子にのせたら勝ちよ』と言いたげな。

　　「それでね、僕、宇宙飛行士になるねん。」

（全員が立ち上がる途中でもう一度コケる、お約束）

「おばあちゃん、すごいお誕生日プレゼント貰ったわ～。長男君ありがとうね☆約束ね。」
そう母がまるくまとめた後も、親２人は固まったままだった。

本気なのか？何なのか？
父が小声で
「まぁ、今は言うだけはタダなんだし。好きにさせてやりなさい。」
そう言ってから１ヶ月・・・

いろいろ挫折があったにも拘らず、彼のビッグマウスだけは健在。
時折、『言うだけ大将』として私のはらわたを煮えくり返している。