【吉沢康一コラム】埼玉スタジアムから人が減った理由
【吉沢康一コラム】埼玉スタジアムから人が減った理由 人が減ってしまったものは取り返せないが、これからどう新規の観客を取り入れるかが、Jリーグ全体の課題になると思う。埼玉スタジアムの観客動員のテコ入れについては、ゴール裏の応援の特性とかサポーター同士の温度差みたいなものも、その要因として考えられるかもしれないが、ゴール裏の応援体系を変えろ!という要求は浦和にとって最も難しい選択ではないだろうか?吉沢氏が提起するように、Jリーグは20年そこそこの歴史しかないので、老いたサポーターがおらず歴史に厚みがないと言うのであれば、当時から応援していたサポーターが今のサポーターや後世のサポーターに、Jの歴史を語る語り手となればいいのではなかろうか。ある往年の阪神ファンが身内にいるが、1950~1960年代の選手について懐かしそうに語っていた。浦和を愛するサポーターも、そこまで遡ることは出来ないが、90年代の往年のプレーヤーの思い出を今の若いサポーターに語ることは出来るであろう。いつしか、老サポーターが杖を突いてスタジアムに訪れる風景というのは、数十年後の素敵な風景として待っていればいいと思う。観客減を営業面で見直せば、いくつか改善する方策も見付けられると思う。埼玉スタジアムの浦和のゲームを見ていると、いつもSC席(バックスタンドの屋根が掛かった上層の座席)がガラガラであるのが目につく。TV中継などでもSC席空席の様子が映し出されてしまう。ゴール裏は一定の緊張感や殺伐とした空気を特徴や伝統として守るのあれば、ここの座席をもっと有効に売ればいいと思う。ゴール裏が2,000円だが、SC席は現行の3,000円から思い切って2,000円の同額まで下げるか、2,200~2,300円程度に設定して自由席にすればいいのにと思う。敵のスタジアム事情を引き合いに出してしまうが、カシマはゴール裏が2,300円でバックスタンドが2,500円だった。これは、試合当日の気分や天気、同行者の有無によって、座席を選びやすいよい料金体系だと思う。同じ埼玉県内の西武ドームの野球の試合に目を向ければ、通常3,000円の内野席を県民向けに1,200円に割引して売る日があるようだ。SC席は、普段はほとんど観客が入っていない。どうせなら平日の試合や悪天候の試合などは、当日券は1,500円程度で売ってしまうなど、家族連れやライトサポーターなどが入場しやすくなるよう、実験的な座席にしてしまえばいいと思う。また、昨年初めて話題作りにワンダーシートを買って観戦してみた。テーブル付きの座席に、弁当・菓子の土産・選手の人形とタオマフ・マッチデープログラムなどが特典として貰える。(当日貰った人形は解任された前監督でした…)前監督の好物らしいカツ重の弁当だったが、これが冷めていて固くてちょっと残念だった。なかなかワンダーシートに何度も座るバブリーな観客は少ないと思うので、浦和の名物の鰻を使った弁当でも出したらどうか。浦和地域には鰻の名店がいくつかあるかと思うが、タイアップしてワンダーシートでは鰻重を食べられるのがステータスにすればよいのではと思う。埼玉県内の友人知人にサッカーの話題を振っても、一度もスタジアムに行ったことがないという人が多い。初めて観戦に行く人に、まずスタジアムの雰囲気を味わってもらうための方策として、前述のSC席やワンダーシートなども有効な活用方法を探って行けばいいと思う。