今日の本
山本譲司の「獄窓記」を読み終わった。以前死刑関係の本を何冊か読んで刑務所のこともアレコレ知ったけど、この本では新たなことがわかった。想像及ばず、考えたことなかったけど、刑務所に肢体不自由な人、痴呆、病気、あらゆる人が当然いる。一般囚人とは区別され、専用工場にいる。もと国会議員で秘書給料問題で実刑判決を受けた山本譲司さんは、そこで世話係をして刑に服する。私は政治家とか、教師とか、医者とか、一部に人間性や行動で尊敬に値する人がいるのもわかるけど、イメージが悪い。いや、どんな職種でもいろんな人がいるんだけさ。で、山本譲司という人はほんの短期間に人生がらりと変わったけど、そのまま議員やってたよりはよかったんじゃないかな、とも思った。こんな人が政治家になった方がいいとは思うけど真っ白なままあの世界にいるのはなかなか難しいんじゃないかとも思う。タイムリーに刑務所ニュースがあった。飲酒と喫煙か。この本を読んで新たに知ったのは、看守達は囚人のような気持ちを持っているということ。上や外の世界との風通しが悪く、自分たちも収容されているような気持ちになるのだそうだ。上は現場を分かってない。私は看守とか絶対向いてなさそう・・・・。情に流されそう。極悪人だけが犯罪者じゃないこと。運命としかいいようがない、そんな受刑者達がいること。著者がいた介護施設のような工場では、一般工場に比べて会話が少しできたりする。看守達とも会話ができる。出所前に著者が「離れがたい」と感じるのがわかる気がする。一年もいっしょに同囚の世話をしてきたから。どんな経過で囚人が飲酒等したか知らないが、なんだか反発する気に今はならない。