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のぽねこ

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2005.01.04
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ウィリアム・シェイクスピア『ヴェニスの商人』
William Shakespeare, The Merchant of Venice, 福田恆存訳
~新潮文庫~

 ポーシャに、三人の求婚者が現れる。父の遺言により、求婚者に、金、銀、鉛の三種類の箱のうち一つを選ばせ、ポーシャの絵が入っているものを選んだ者と結婚するということになっていた。この選択に挑むのは、モロッコ王、アラゴン王、バサーニオーの三人。
 このバサーニオーにはアントーニオーという友人がいた。彼は、アントーニオーに、借金の保証人になってくれるように頼む。そして、ユダヤ人金融業者シャイロックのもとへ行く。シャイロックは、借金が返せなかった場合には、アントーニオーの肉一ポンドを要求するといい、証文にサインをさせた。
 返済の期日になるが、悲報が届く。アントーニオーの貿易が、全て失敗したというのだ。

 私はいわゆる古典については詳細な内容紹介をつけておきたいので、以下はネタばれ気味になります。嫌な方はこの部分は読み飛ばしてください。
 鉛の箱を選び、無事ポーシャと結婚できることになったバサーニオー。彼の友人のグラシャーノーはポーシャの小間使のネリサと結ばれる。
 バサーニオーは、アントーニオーが返済不可能となり、肉を要求されていることを嘆き、なんとか助けようとする。ポーシャが、借金の二倍、三倍の金を払うのも辞さないというので、それだけ払うと法廷で述べるが、シャイロックはかたくなにアントーニオーの肉を要求する。そこで、アントーニオーとバサーニオーを救うために現れるのが、裁判官に扮したポーシャと、その書記に扮したネリサ。ポーシャの巧みな話術により、アントーニオーは救われることになる。

 さて、感想。 西洋中世史を勉強していると、しばしばユダヤ人についての言及を目にする。そこでしばしば出会うのが、ここに登場するシャイロック。貪欲というなら、二倍、三倍の金をもらうということでオーケーにすればよいのに、あくまでもアントーニオーの肉を欲するシャイロック。んー、貪欲よりも恨みの方が強い、という感じだな。
 よく分からなかったのが、ポーシャとネリサの指輪をめぐる態度。あれって、恋人の愛を試しているわけ?どういう意図があったのか、分からないです。国語の問題で出たら答えられないな(笑)。どなたか分かる方は教えてください。
 あと、シャイロックは結局貸した金さえ返してもらってないよね。そこはなんだか可哀想。ユダヤ人というだけでさげすまれて、あげくの果てには貸した金さえ返ってこない。しかもそれが正統化される。納得できないけれど、当時の心性を反映しているのだろうか。もっとも、私にはこの作品を読んだだけで当時のユダヤ人に対する心性を述べることはできないけれど。

今年初のバニラ・ムードの演奏は、「春一番」。もうすぐは~るですねえ☆ ステキ。
これから病院に帰ります。日記の更新は一週間後になりそうです。最近は精神的にも安定していて、そろそろ退院したいな、とも思っています。任意入院ですからいつでも退院できるのです。でももうちょっと療養したいな、とも思ったり。病院でも良い人間関係が築けたので、大学院行くまではその関係を大切にしたいな、と思っている私です。





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Last updated  2005.10.14 22:31:30
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 のぽねこ@ corpusさんへ ご丁寧にコメントありがとうございました…

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