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のぽねこミステリ館

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2005.09.28
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カテゴリ:映画
映画「薔薇の名前」をビデオで観ました。
ウンベルト・エーコの同名の小説が原作です。原作もとても読みたいのですが、私の知る限りハードカバーでしか出ておらず、しかも厚いので、なかなか手が出せないでいます。映画も数年間観たいと思いつづけながら、結局観てこなかったのですが、観る機会ができたので。
原作を読んでいないのと、今日はじめて観たために、背景やらなんやらわかっていない部分があるのですが、簡単なあらすじを。
14世紀初頭。北イタリアのとあるベネディクト会修道院(6世紀初頭に成立した修道会則に従う修道会で、祈り、瞑想を主な職務とする伝統的な修道会です)に、フランシスコ会士(こちらは、清貧を重視し、托鉢して説教することを主な職務とする、いわゆる托鉢修道会の一派です)であるバルカヴィルのウィリアムとその弟子アドソが訪れます。
二人が訪れる直前、その修道院で、一人の修道士が塔から落ちて死んでいました。男が飛び降りたはずの場所の窓は閉じられており、単なる事故とは思えない状況で、修道院に住む人々はおそれを感じていました。また、その修道院には悪魔が住んでいるという者たちもいて…。
ある修道士が、ウィリアムに、事件の捜査を依頼します。第一の死の謎を追っているとき、第二の死が起こります。こちらは、明らかに殺人でした。
さらに、殺人が続きます。ウィリアムはアドソとともに事件の解明につとめるのですが、捜査も妨害されるようになります。真犯人は、また殺人の動機は?

…と、本作は中世修道院を舞台にしたミステリです。謎解きも鮮やかでとても興味深かったのですが、私の中で、登場人物の顔と名前と役職がなかなか一致しなかったので、よくわからない部分もありました。やっぱり原作読みたいです。
私は中世ヨーロッパ(特に専門としているのは、12世紀末から13世紀半ばまでのフランスです)の、キリスト教関係のことを勉強しているのですが、この映画は中世修道院の雰囲気をつかむのに良いのでぜひ観なさい、と少なくとも5年前には紹介されていたのです。なるほど、あんな感じだったのか、とまた一つ勉強になりました。なにしろヨーロッパに行ったことがないし、映画もほとんど観ないしで、視覚的なイメージがあんまりないのです…。
ベネディクト会修道士は、また黒衣修道士と言われていました。同じくベネディクト会則を守る修道会のシトー会は、白衣修道士と呼ばれますが、とまれ、この映画の修道士たちは黒い服を着ています。また、フランシスコ会士は灰色修道士(訳語は不適切かも知れません)と呼ばれているのですが、映画の中でもちゃんと(?)灰色の服を着ていました。
「笑い」に関する議論は非常に興味深かったです。すらすらと聖書など、過去の「権威」を引用して議論をする二人(ウィリアムの方が優勢ですが)。ウィリアムかっこいいです!
中世ヨーロッパにはまだ姓が確立していませんから、どこそこのだれそれと呼ぶのが一般的でした。ウィリアムは、バスカヴィルのウィリアムですね。バスカヴィルといえば、コナン・ドイルの作品に『バスカヴィル家の犬』というのがあります。…未読ですが。脱線しました。ともあれ、「権威」を使った議論を映像で見ることができて、なんだか感動しました。
感動したといえば、アドソがある罪を犯したあと、ウィリアムに懺悔するシーンもよかったです。
終盤にさしかかると、異端審問官が登場します。その名前がベルナール・ギーと聞いて、びっくりしました。かなり有名な人です。現在自宅なので、手元に資料がないため、コメントは控えますが…。

とにもかくにも、面白かったです。でもよく分からなかった部分もあり…。本なら、自分が理解できるまでゆっくり読むことができますが、映画は待ってくれないので、やっぱり原作が読みたいです。でもあの厚さ…。難しいらしいですし。大丈夫かな…。
とまれ。映画「薔薇の名前」も観る機会があったのですから、小説を読む機会も、いつかくるでしょう。それまで、手持ちで未読の小説も読んでいかなきゃ…。






Last updated  2005.09.28 21:58:18
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