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2006.12.31
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今日で2006年も終わりなのですね。不思議な感じです。
 さて、それでは、今年読んだおすすめの10冊を紹介します。今年は、82冊の小説・ノンフィクションを読みました。順位をつけることを目的としていませんので、挙げる順番は読んだ順番です。

・本多孝好『真夜中の五分前side A』『真夜中の五分前side B』
 素敵な物語だったのを覚えています。…ですが、いま自分の感想を読み返すと、なんとなく思い出せる程度。読んだときの感動は覚えていますので、当時の感想通りにおすすめの一冊に挙げます。時計を五分遅らせていることについての女性の言葉は、今も印象に残っています。

・川端康成『雪国』
 すごく綺麗な物語でした。駒子さんが丁寧に日記をつける描写、ラストの家事の描写がとても印象に残っています。感想を読み返すと、たしかに、三味線の演奏のシーンも感動したのを覚えています。

・嶽本野ばら『下妻物語-ヤンキーちゃんとロリータちゃん』
 これは面白かったです。大笑いできましたし、イチコさんの真っ直ぐなところに感動したり。自分で感動して引用した部分を読んだだけで、そのあたりのシーンを思い出して涙ぐんできました。森羅万象田んぼというのも明言だと思いますし、ジャスコの偉大さなんかも忘れられません。良かったです(饒舌になってしまいました)。

・若竹七海『心のなかの冷たい何か』
 重かったです。ですが、とても印象に残っているので、挙げておきます。感想の記事は割と短かったですが(もう少し長く書いたかと思っていました)、読みながらいろいろ考えたことは覚えていますし、なにかしら心に残っています。

・黒田清『会えて、よかった』
 ノンフィクションから選ぶのは(おすすめの10冊の企画はまだ三度目ですが)はじめてのような。一編一編に考えさせられました。

・加納朋子(文)/鈴木健(絵)『ななつのこものがたり』
 これは、ファンだからというのもありますが、挙げておきます。温かい物語が素敵な絵本になって、さらに温かく感じて良かったです。そう、寝る前に、一編ずつ読んでいたのでした。素敵な読書体験でした。

・筒井康隆『農協 月へ行く』
 昨年、七瀬さんシリーズ三部作を読み、筒井さんの作品がとても面白い、と思ったものの、その後なかなか読めていませんでした。今年最初に読んだのが『くたばれPTA』で、相当テンションが上がったので、それから割と筒井さんの短編集を読むようになりました。『くたばれPTA』にしても本作にしても、選ぶのは完全に自分の好みなのですが、こちらを選びました。最近映画化された「日本以外全部沈没」が、本書に収録されているのも良かったですが、なにより表題作が面白いです。宇宙飛行士の浜口さんの台詞がたまりませんでした。最後に収録されている「村井長庵」は、読んでいて不快な気分にもなったのですが、どの短編も風刺がきつすぎるくらいに効いていて、とても面白かったです。

・法月綸太郎『頼子のために』
 『生首に聞いてみろ』がけっこう高い評価を受けていましたが、私にはそんなでもなかったです。この『頼子のために』は、なんというか、重たいには重たい話なのですが、こう、なんというか、凝縮されている感じがあります。たしかに、殺人事件自体は一件だけで、ミステリとしては派手ではないと思います。さしたるトリックもないですし。なのですが、一つの手記を手がかりに、矛盾点を暴いていく過程や、頼子あるいはその父親を取り巻く人間関係、暗鬱な気分になるラストなど、謎解きとしても読み物としても深いように感じています(こちらも饒舌になってしまいました)。

・小路幸也『東京公園』
 温かい物語でした。少し(?)成就の難しい恋があって、その切ない感じも良いですし、登場人物の全員が自分の抱えていることを綺麗に消化できているわけではないにしても、一つの家族が絆を深めることになります。同じ家に住むという意味や、文字通りの親族ということを考えると、一つどこか多くの家族が絆を深めていますね。感想を読み返して、ある登場人物が犯した罪を償っていく過程、そしてその償いを課し、彼が全てを果たしたとき、優しく受け入れてくれた家族のことを思い出して、あらためて感慨深い気持ちになりました。
・筒井康隆『時をかける少女』
 これは良かったです。私は、SFはそれほど読まない…というか、正直読まず嫌いなのですが、そんなことは関係なしに面白かったです。二番目に収録された「悪夢の正体」も良かったです。『農協 月へ行く』とはずいぶん雰囲気の違う作品集になっています。

 今年は、この10冊を挙げておきましょう。
 自分への特別賞(?)として、カミュの『異邦人』を読了したことを挙げておきたいと思います。数年来の挫折を克服したのでした。

ーーー
 今年も、お世話になりました。良いお年をお迎えください。
 2007年も、よろしくお願いします。(一月はなかなか記事が書けないと思いますが…)





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Last updated  2006.12.31 22:58:51
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