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2007.03.04
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村山由佳『夜明けまで1マイル』
~集英社、1998年~

 村山由佳さんの作品を読むのはこれが初めてです。
 物語は、大学三年生の大和田涯さんの一人称ですすみます。物語の軸は、彼の恋人であるマリコさんとの行方と、涯さんが属しているバンド『Distance』の行方、関連して、バンドのメンバーの恋、といったところでしょうか。
 涯さんとマリコさんは、不倫の関係にあります。恋愛に悩んでいた、バンドのヴォーカルのうさぎにそれを知られ、話をした頃から、涯さんとうさぎの関係がよそよそしくなります。次第に二人の仲がなおるのですが、涯さんからうさぎさんへの言葉は、一生懸命でひたむきなのだけれど、どこかから回ってしまうような、もどかしいような。
 そう、不器用、という言葉があいますね。そして私もまったく人のことを言えたものでもないし、決してそれを笑おうとは思いません。
 自分に不満があるなら、変わろうとしなければ、なにも変わらない。それはまったくその通りです。けれど、一気に変われるなんてそう簡単にできるわけでもなく、そうできるなら苦労しません。不器用ながらも、そして挫折してへこんでみても、そしてすぐには結果が出なくても、変わろうとしていく彼らの姿はかっこよいと思うし、せめて自分もそうありたい、と思います。
 かっこよかったのが、涯さんの年の離れたお兄さんです。というんで、私も何年も後に本書を読み返すと、もっと違った感想を抱くとは思います。けれど、現段階で本作を読んで考えたことも、良い時間だったなと感じるのでした。
 普段読まないジャンルなので、どうも感想が書きにくい感がありますね…。

   *   *   *
 本作とは関係ないのですが、副題(?)のsomebody loves youという言葉で思い出す物語があります。以前なにかの記事に書いたことがあるかもしれませんが、また書きたいと思います。そして、作者もタイトルも分からないので、いわゆるネタバレのかたちになりますが、お許しください。
 それは、高校二年生か三年生の頃に、英語の模擬試験で出た物語です。

 ある家に、泣きはらしたような男の人がやってきます。家族の方は、どうしたの、という風に、彼をもてなします。その家には少なくとも一人子供(たしか男の子)がいるのですが、その子が、自分の貯金箱からお金を出して、男の人に差し出します。なにかを買うためにためていたお金だったのですが。
 その男の人は、とにかく人生に絶望していたのです。彼が、なぜその家を訪れたのか。それは、その家の車に貼ってあったステッカーのためでした。ステッカーには、次の言葉が書かれていました。
”Somebody loves you”と。

 感動した部分をつなぎあわせただけで、子供の行動などは脚色もあるかもしれませんが、こんな筋の話でした。問題を解くために読むときから涙ぐんでしまいましたし、その他の大問も終わらせてから、あらためて読んで味わっていた覚えがあります。試験後も、他のクラスメートも、物語に感動したと話していたのを覚えています。
 誰の、なんという作品なのか、とても気になるのですが、もはや調べようがありません(模擬試験の作成会社に問い合わせる手もあるかもしれませんが、どの会社の模擬試験かも覚えていません…)。もしも、このような筋の話をご存じの方がおられましたら、教えてくださると幸いです。





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Last updated  2007.03.04 09:04:10
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