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のぽねこミステリ館

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2012.09.07
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北村薫『六の宮の姫君』
~創元推理文庫、1999年~


 「円紫さんと私」シリーズ第4弾です。
 本書は、シリーズのなかでも異色作です。いわゆる、「日常の謎」を扱うのではなく、芥川龍之介にまつわる一つの謎を解明していく物語となっています。「私」の卒業論文そのものではないですが、そのテーマの周辺にある謎―「六の宮の姫君」という短編にまつわる謎を、円紫さんの示唆を受けながら、「私」が解き明かしていきます。
 四年生になり、卒業論文執筆も近づいてきた「私」は、お世話になった加茂先生の口利きで、出版社でアルバイトをするようになります。その中で出会った大御所の作家から、芥川は、「六の宮の姫君」という作品について、「キャッチボール」というなぞめいたことを言ったというエピソードを聞きます。はたして、「キャッチボール」とは、何を意味するのか。
 作品執筆前後の、芥川とその周辺の作家の著作を、「私」はむさぼるように調査し、読んでいきます。とにかく、その過程が圧巻です。調べごとの楽しさが伝わってきます。とにかく、「私」が楽しみながら、調べていくのが良いですね。
 日本文学史には詳しくありませんが、芥川龍之介の周辺についての知見も得られる、素敵な読書体験でした。面白かったです。






Last updated  2012.09.07 21:15:26
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