カテゴリ:本の感想(は行の作家)
氷川透『各務原氏の逆説』 ~トクマノベルス、2004年~ 第15回メフィスト賞受賞作品『真っ暗な夜明け』でデビューされた氷川透さんの、長編ミステリです。『真っ暗な夜明け』以下、著者と同名の探偵が活躍するシリーズが発表されていましたが、本作には、それらに代わる新しいシリーズ探偵、学校用務員の各務原氏が登場します。 それでは、簡単に内容紹介と感想を。 ーーー 私立高校の軽音楽部に所属するぼくは、困ったことがあると、用務員の各務原氏のもとへ話に行く。 現部長から、次の部長に指名されたぼくは、退部を決意するも、各務原氏のもとに相談に行った。そこでは既に先客があり、彼女はぼくと同じ部の滝祥子のことで相談をしていたという。ぼく自身も、滝に何か変わったことがないかと尋ねられるが、いつも元気に振る舞っている滝に、違和感を覚えたことはなかった。 ―その後。軽音楽部の部室で、滝祥子が首を吊って死んでいた。 部長をはじめ、軽音楽部の主要メンバーで、彼女の死の真相を探ろうとするなか、さらなる事件が起こり…。 ーーー 軽いミステリです。氷川透シリーズがもう少しずっしりしていたイメージがあるのですが、ずいぶん対照的ですね。 各務原氏の独特の考え方や言葉が面白いです。 真相の方は、ちょっと疑問点が残りました。 物語の終わりあたりに明かされるもう一つの事実も、そうする必然性と、意味をしているところが今ひとつ分かりませんでした(後者は私の理解不足かもしれませんが…)。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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