カテゴリ:本の感想(は行の作家)
氷川透『密室ロジック』 ~講談社ノベルス、2003年~ 3回連続、氷川透シリーズの長編の紹介です。 現時点では、本作が同シリーズの最新刊ということになりますね。 それでは、簡単に内容紹介と感想を。 ーーー 友人の冴子に誘われ、冴子の会社と、その取引会社であるジョイットの飲み会に参加することになった詩緒里は、冴子とともにジョイットを訪れた。システムのトラブルにより、飲み会の開始が予定よりも遅くなってしまったなか、事件は起こる。 冴子は、ある人物から不快な誘いを受けたり、電話を受けたりしていた。冴子の同僚と、ジョイットの社員は、一人の女性をめぐって喧嘩を始めてしまう。そうした状況のなか、全員の休憩場所として提供されていた会議室のなかで一人残っていた男が、何者かに殺されていた。 詩緒里の判断によれば、現場からは、誰も逃げることのない、いわば「論理的に」密室状況となっていた。不可解状況のなか、犯行をなした者は誰なのか―。 警察からの事情聴取ののち、詩緒里の部屋で、彼女は冴子と議論を進める。どうしても回答にたどり着けないなか、二人は氷川を呼び出す。 ーーー いろいろ、つっこみどころはあるような気がしました。しかし、本作は、あくまで事件当事者である詩緒里さんが、詩緒里さんなりに論理的に考えてみたところ、不可能状況にあった、という問題提起の仕方なので、私が思いついたいくつかのつっこみどころは、あまり気にしなくても良いのかもしれません。 今回、まとめて氷川透シリーズを再読できて良かったです。ぜひ、最新作の刊行を…! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2013.05.18 21:30:59
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