カテゴリ:本の感想(た行の作家)
高田郁『心星ひとつ みをつくし料理帖』 ~ハルキ文庫、2011年~ 料理人・澪さんが活躍するシリーズ第6弾です。全10巻の折り返しということもあってか、本作は一つの大きな転換点を迎えます。 今回も文字反転で。 (ここから) 坂村堂さんの厳しい表情、そして澪さんの料理人としての最大の失敗譚から、物語は始まります。大阪の懐かしい味をなんとか再現しようとする澪さんですが、なかなかうまくいきません。そんなとき、坂村堂さんからアドバイスをもらうのですが…。 失敗を反省しながら日常に戻ろうとする澪さんですが、さらに岐路に立たされることになります。翁屋の伝右衛門から、吉原に店を構えないか、という提案がなされるのでした。さらに同じタイミングで、登龍楼からも、店を安価で買わないか、と提案があり…。種市さん、ご寮さんの思いも聴きつつ、悩む澪さんですが、やがて、一つの答えにたどり着きます。 近所での火事がきっかけで、火を使える時間が限られてしまったときには、安価なお弁当を思いつき、つる家はなんとか成功します。この頃、早帆さんという武家の女性が、料理を習いにやってきます。料理を教える最後の日、澪さんが早帆さんに連れられてやってきた場所で、澪さんは衝撃的な事実に向き合います。 なんとかその事実を夢と思いこもうとしていた澪さんですが、早帆さんの使いの者がやってきて、ご寮さんたちにもそれは知られることとなります。悩み抜く澪さんの前に、やっと現れた小松原さま。彼からの言葉を嬉しく思う澪さんですが、つる家を離れることに悲しみが募っていきます。 (ここまで) 本書の収録作は次のとおりです。 「青葉闇―しくじり生麩」 「天つ瑞風―賄い三方よし」 「時ならぬ花―お手軽割籠」 「心星ひとつ―あたり苧環」 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2015.03.21 12:05:25
コメント(0) | コメントを書く
[本の感想(た行の作家)] カテゴリの最新記事
|
|