カテゴリ:本の感想(な行の作家)
二階堂黎人『宇宙神の不思議』 ~角川書店、2002年~ 水乃サトルシリーズ<学生編>第2弾の長編です。 それでは、簡単に内容紹介と感想を。 ――― シオンの恋人で、老人ホームでアルバイトをしている宜子には、施設の前に立っていた3歳頃以前の記憶が欠落していた。催眠実験を受けた結果、彼女は子供の頃に宇宙人に誘拐されたという証言をした。さらに、老人ホームの利用者の一人も、自分が昔住んでいた村の人々が、全員宇宙人にさらわれたと証言していた。 シオンは、サトルとともに、宜子の子供の頃の記憶を取り戻そうと考える。彼女が育った倉敷に行き、施設にも訪れるが、先々に謎の尾行者が現れる。彼女が育った施設も、彼女が現在つとめている老人ホームも、すべて同じ宗教法人が運営しており、どうもサトルたちの行動を気にしているようだが…。 そんななか、施設の職員が何者かに殺害されるという事件が起こる。事件の容疑者の一人と目されてしまうサトルは、大学の先輩たちとともに、事件の謎に挑む。 ――― これは面白かったです。宇宙人にさらわれたという記憶や、村人全員が一度に連れ去られてしまったという魅力的な謎が提示されます。どちらの解決も良かったですが、特に後者の真相が好みです。 サトルさんの先輩たちが大暴れするのも楽しいです。やりすぎでは、という感もありますが…。 会話のテンポもよく、楽しく読めました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2015.09.19 12:47:13
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