カテゴリ:本の感想(た行の作家)
高田崇史『QED 式の密室』 ~講談社ノベルス、2002年~ 桑原崇さん、棚旗奈々さん、小松崎良平さんのトリオが活躍するQEDシリーズ第5弾です。 それでは、簡単に内容紹介と感想を。 ――― 桑原崇と小松崎良平の出会いのエピソード…。 ある日、食堂で食事をしていた桑原は、同級生の弓削に声をかけられる。さらに、小松崎もそこを通りがかり、桑原たちは弓削が生まれる前に、彼の祖父母に起こった事件について話を聞く。 密室状態のなか、弓削の祖父が殺されていた。部屋の目の前で電話をしていた祖母は、警察の取り調べに対して、人は誰も見ていないと答えた。状況からして祖父の自殺と片付けられた事件だが、弓削自身は殺人と考えていた。陰陽師をしていた祖父の弟子になろうとした人間が、式を使って祖父を殺したのではないか……。 そして、安倍晴明たち陰陽師や式神の正体が明かされる。 ――― これは面白かったです。講談社ノベルス20周年で刊行された「密室本」の形態で、ページ数も少ないですが、中身はとても充実しています。 久々の再読だったのですが、途中でなんとなく真相を思い出して、薄ら寒い気持ちになりました。 さて、久々に引用を。 「でも、熊つ崎。『雑草』という名前の草はないんだよ」(128頁) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2016.03.30 22:15:48
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