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2016.06.15
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高田崇史『QED~flumen~九段坂の春』
~講談社ノベルス、2007年~


QEDシリーズ第14弾にして、初の連作短編集です。
今回は、以前の記事を(一部修正の上)再掲します。

―――
「九段坂の春」
年代)1981年(昭和56年)
主要人物)桑原崇(九段坂中学2年)
事件)女医殺害事件、桜の枝で首を刺された男
事件概要)千鳥ヶ淵で同級生の桑原崇と偶然出会った鴨志田翔一は、その直後、桜の木の下で、彼に桜の花を突きつけてくる酔っぱらいに出会う。その酔っぱらいが、とつぜん血を吐いて、絶命したのだった。
歴史上の謎)『万葉集』巻第一・20-21番、額田王と大海人皇子の、「蒲生野の唱和歌」。
「袖」「紫」という言葉の再解釈。…桑原崇、五十嵐弥生

「北鎌倉の夏」
年代)1984年(昭和59年)主要人物)棚旗奈々(雪ノ下女学院高等部1年)
事件)鎌倉宮境内にて、管理人の不審死
事件概要)鎌倉宮に、不審な明かりが見える、その正体は人魂だ、幽霊だという噂が広まっていた頃、不審な明かりの正体を突き止めようとした管理人が死亡。外傷なし、死因不明だった。
歴史上の謎)楠木正成は湊川で本当に死んだのか?…上田壮(桑原崇?の影響)、須藤真司(鎌倉湘南大学附属高校2年)

「浅草寺の秋
年代)1984年(昭和59年)~1985年(昭和60年)
主要人物)小松崎良平(吾妻橋高校3年~名邦大学文学部社会学科1年)
事件)浅草寺裏手の公園にて、男女の心中(?)
事件概要)浅草寺裏手の公園で、会社員佐藤真太郎と江川奈緒美が、抱き合って死亡していた。事件の担当は、岩築竹松。岩築の甥、小松崎に、一応(?)つきあっている江川優里から連絡が入る。姉がまるで心中のような状況で死んでいたが、佐藤という男は、姉が付き合っていた男ではないという。
歴史上の謎)待乳山聖天、浅草寺の背景…出雲谷、鴨志田翔一(真土山高校3年)

「那智瀧の冬」
年代)1991年(平成3年)
主要人物)御名形史紋(紀伊和歌山大学大学院所属)
事件)ボートに乗った、体中が火傷したような男の死体
事件概要)福森麗奈は、高校のときからの習慣で、朝に熊野灘を見に行った。ところが、その朝は、海岸に壊れかけたボートが半分乗り上げたまま揺られていた。中には、真っ赤に腫れた男の死体があった。…男は、人から多くの恨みをかっているような人物だった。
歴史上の謎)天狗…「私」の母、御名形史紋
―――

 それぞれ、独立した事件でありながら、微妙にリンクしあっていて、最後には4つの物語がすうーっとつながります。…が、暗澹たる気持ちが残ります。
 QEDシリーズの主要メンバーの4人が、過去にもうちょっとで知り合いになりえていたというのを、なんだかにこにこしながら読み進めました。そして、「那智瀧の冬」は別として、他の3章では、それぞれのメンバーの初恋(?)が描かれています。ほろ苦いですね…。
 最も印象的だったのは「九段坂の春」です。あの桑原さんが、現在の雰囲気はもちろんあるのですが、それでもしっかり中学生の感じです。五十嵐先生が、桑原さんにとって本当に大きな存在だったのですね。






Last updated  2016.06.15 22:14:39
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