2026719 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

のぽねこミステリ館

のぽねこミステリ館

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

Profile

のぽねこ

のぽねこ

Calendar

2019.10.02
XML


横溝正史『金色の魔術師』

~角川文庫、1979年~

 

 横溝正史さんによるジュヴナイルものの長編です。

 同じくジュヴナイルものの​『大迷宮』​にも登場する立花滋くんが、本作でも活躍します。

 それでは、簡単に内容紹介と感想を。

 

―――

 立花滋が通う中学校の前で、奇妙な奇術師が芸を披露していた。周りの人にばかにされると、奇術師は「金色の魔術師」と名乗り、「七人の少年少女をもろうていくつもりじゃ」と言い捨ててどこかに行ってしまった。

 滋の冒険に魅了された村上少年と小杉少年は、滋とともに3人で探偵団を結成しようとしていた。そんな中、友人の山本少年が3人のもとを訪れ、自身が経験した事件について語る。有名な学者でありながら、精神に不調をきたした赤星博士がサタンを崇拝するための礼拝堂が近所にある。ある日、そこから「首が浮いている!」と叫ぶ浮浪者が出てきた。山本少年が建物に入ると、赤い星と「No.1」と書かれたカードが落ちていたという。

 その礼拝堂を4人で冒険しようとしていた矢先、山本少年は行方不明になる。その後、3人は探検し少年を捜し出すも、いままさに、金色の魔術師が少年を湯船のようなものにつけ、少年を溶かそうとしている情景をみることとなる。

 金色の魔術師は、さらに大胆な方法で少年少女をさらっていく。

 滋たちは、関西で療養している金田一耕助に助けを求める。すると、耕助は、自分は動けないが黒猫先生に助けてもらうよう返事を出してきた。しかし黒猫先生もどこか奇妙で……。

―――

 

 久々に横溝さんの作品を読みましたが、大好きな作家ということもあり、安心して読めます。語り口が素敵ですね。

 さて、本作はジュヴナイルでありながら、少年が溶かされていくという不気味な情景も描かれます。

 面白かったのは、主人公の少年たちのあだ名です。村上少年は「クラスでいちばんからだが大きく、いちばん力があるので」ターザン、小杉少年は公平という名前ですが、「クラスでいちばん人気のあるひょうきんもので」キンピラ(公平をおどけて読んで)というあだ名です。こういうの大好きです。

 金田一先生も、ジュヴナイルでは失敗しがちな印象ですが、今回はかなりしっかりしていて、そこも嬉しかったです。

*表紙画像は、横溝正史エンサイクロペディアさまからいただきました。

・や・ら・わ行の作家一覧へ






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2019.10.02 22:28:19
コメント(0) | コメントを書く
[本の感想(や・ら・わ行の作家)] カテゴリの最新記事


■コメント

お名前
タイトル
メッセージ
画像認証
別の画像を表示
上の画像で表示されている数字を入力して下さい。


利用規約に同意してコメントを
※コメントに関するよくある質問は、こちらをご確認ください。


Keyword Search

▼キーワード検索

Favorite Blog

My favorites♪ torezuさん
姫君~家族 初月1467さん
偏った書評ブログ mnmn131313mnmnさん
海砂のつらつら日記 kaisa21さん

Comments

 のぽねこ@ シモンさんへ コメントありがとうございます。 久々の再…
 シモン@ Re:石田かおり『化粧せずには生きられない人間の歴史』(12/23) 年の瀬に、興味深い新書のご紹介有難うご…
 のぽねこ@ corpusさんへ ご丁寧にコメントありがとうございました…

© Rakuten Group, Inc.