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のぽねこミステリ館

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2019.11.16
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櫻井康人『図説 十字軍』

~河出書房新社、2019年~

 

 著者の櫻井康人先生は東北学院大学教授。特に後期十字軍に関する論文を多数発表されています。

 本書は、「図説」シリーズですから当然ですが、多くの図版とともに、十字軍をそこに至るまでの道のりからこんにちまでを描く、最新の研究動向を踏まえた概説書です。

 本書の構成は次のとおりです。

 

―――

プロローグ 十字軍とは何であったのか?

第1部 クレルモン教会会議への道のり

 第1章 批判される「ピレンヌ・テーゼ」―「マホメットなくしてシャルルマーニュなし」

 第2章 「キリストの騎士」の誕生

第2部 盛期十字軍の時代

 第3章 第1回十字軍

 第4章 第2・3回十字軍とエルサレム王国

 第5章 報復の連鎖―13世紀

第3部 後期十字軍の時代

 第6章 東方・地中海での覇権争い

 第7章 混乱するヨーロッパ世界

 第8章 十字軍の終焉

エピローグ 盛期十字軍の歴史化と二つの十字軍観

 

あとがき

十字軍国家支配者一覧

十字軍関連年表

主要参考文献・図版出典文献

―――

 

 読了から感想を書くまでにかなり時間が空いてしまいました。基本的には通史ですから、細かいところは省略し、興味深かった点のみメモしておきます。

 まず、「ピレンヌ・テーゼ」とその現在の位置づけからはじまる構成が興味深いです。​『ヨーロッパ世界の誕生』​で提示された「ピレンヌ・テーゼ」がこんにちでは批判されていることは色んなところで目にしていますが、本書ではテーゼのポイントを2点にしぼり、それぞれへの批判の要点がまとめられているので、要点をつかむにはもってこいです。

 上記の構成には省略しましたが、本書には7つのコラムも収録されています。十字軍において重要な役割を担った主要な一族の家系図や、「十字軍国家の農村世界」など興味深いテーマが紹介されています。

 多くの図版とともに、最新の成果をふまえた十字軍の通史を提示してくれる良書です。

 

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Last updated  2019.11.16 21:35:24
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